全3299文字

最短ルートで資格を取得するには、試験傾向の把握と効率的な対策が欠かせない。2019年度に試験制度が改正された技術士第二次試験とコンクリート診断士に加え、ニーズの高い1級土木施工管理技士の最新動向や合格ノウハウを見ていこう。

 技術士第二次試験は、2019年度の改正で択一式の問題が全廃されるなど大きく変化した(図1)。日経コンストラクションの連載「技術士一直線」を担当する5Doors'(名古屋市)の堀与志男代表は、「筆記試験も口頭試験も、技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)を強く意識している」と分析する。

図1■ 2019年度に試験制度が変わった
図1■ 2019年度に試験制度が変わった
技術士第二次試験で問われる内容と2019年度からの変更点。日本技術士会の資料を基に日経コンストラクションが作成
[画像のクリックで拡大表示]

 コンピテンシーとは、コミュニケーションや技術者倫理など日本技術士会が掲げる8つの項目を指す。例えば「関係者との調整方策を述べよ」、「倫理や持続可能性の観点から述べよ」といった形で出題された。

 さらに、選択科目の小問は全ての分野で同じ形式となった。「統一によって問題が抽象的になり、読解力も必要となった」と堀代表は指摘する。戸惑った受験者が多かったとみられ、建設部門の筆記試験の合格率は10.5%と低水準にとどまった。

 一方、筆記試験の出題テーマの傾向に大きな変化はみられない。施工計画の科目では、例年と同じくコンクリートや土工事について問われた。全ての選択科目を見渡しても、防災・減災や維持管理など定番のテーマが多かった。「これまで通り最新の国土交通政策や技術について、キーワードを押さえて準備してほしい」(堀代表)

 19年度の試験制度改正によって出題形式が変更されたばかりなので、2年目の20年度に問題の形式や傾向が大きく変わる可能性は低い。対策を講じやすいので、20年度は技術士に合格する絶好のチャンスといえる。

 ただし、受験の申し込みから合格発表までは丸1年と長丁場だ(図2)。その時々に応じた対策が欠かせない。ここからは、技術士の取得を支援する4人の専門家が明かす合格の秘訣を、順を追って見ていこう。

図2■ 受験の申し込みから合格発表まで1年かかる
図2■ 受験の申し込みから合格発表まで1年かかる
受験者数や合格率は建設部門の2019年度第二次試験の実績。ただし、口頭試験の合格率は18年度試験の合格者数から求めた推定値。例年、90%程度で推移。日本技術士会の資料と取材を基に日経コンストラクションが作成
[画像のクリックで拡大表示]