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2019年に期末を迎えた決算では、全体の約8割の会社が国内売上高を増やした。大規模災害の復旧業務の発注増などが要因だ。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって、次期の業績に暗雲が立ち込める。

 新型コロナウイルスの感染が広がっても、建設コンサルタント業務の発注がしばらく続いていただけあって、「業績への影響は少ない」と楽観視する声は少なくなかった。

 しかし、日本政府が1都6府県に緊急事態宣言を発令した翌日の2020年4月8日、潮目が変わった。東京都が設計委託や工事など公共事業の公告を原則1カ月間取りやめると発表したのだ。

 宣言では公共工事などインフラ関連の事業を「企業活動の維持に必要」として、継続を要請。国土交通省も「発注を止める予定はない」(技術調査課)としていた。とはいえ東京都の表明を受けて、多くの自治体が追随する可能性がある。

 日経コンストラクションの調査によると、19年決算の建設コンサルタント部門全売上高に占める官公庁業務の割合が8割以上となる会社は全体の76%に上る。公共事業への依存度が大きい分、発注が止まれば大打撃を受けることは間違いない。

 新型コロナの影響が早期に収まったとしても、業務の発注が年度の後半に集中する恐れがあり、長時間労働を強要する昔の働き方に逆戻りしかねない。