広域で多発する近年の水害に対応するため、治水は新たな時代へと動き出した。洪水を河道内だけに抑え込むのではなく、越水を見込んで流域全体で処理する考え方だ。破堤や浸水の被害を抑える技術の開発も進んでいる。河川管理者や自治体、住民が広範囲に協力しなければ、被害の軽減は図れない。

CONTENTS

 那珂川の革新事業 洪水は横に広げる
計画的にあふれさせる「流域治水」

 先駆者 鶴見川 遊水施設を多目的に利用
4900の調整池で「暴れ川」抑える

 新しい堤防構造 土堤原則に縛られない
越水前提の粘り強い堤防を造る

 大深度初適用 都市では洪水を地下へ
巨大な池になる道路下のトンネル

 浜松の津波対策 ダムの技術を堤防に
環境を乱さない巨大防潮堤

 桂川の特殊堤 治水と景観を両立
オンリーワンの構造で嵐山を保全

 注目の新手法 経験則で洪水を予測
AI駆使して従来の精度を超える