画像処理解析やGIS、AIなどを組み合わせて、ドローンで撮影した画像に含まれる情報を「見える化」する。画像処理はクラウド上で自動的に実行されるので、ユーザーの負担軽減や業務の時間短縮につながる。
畑に並ぶ膨大な野菜の生育状況を全数チェックする。渓流に転がる無数の石から礫だけを抽出する──。
こんな難題でも、ドローンによる撮影と画像解析技術を使えば造作なくできる。画像解析サービスを手掛けるスタートアップであるSkymatix(スカイマティクス、東京都中央区)は、こんな提案を掲げる。
起業したのは、元・商社マンの渡邉善太郎社長(写真1)。前職で衛星関連事業に携わっていた頃、写真が欲しい時に衛星が上空にいなかったり、画像の解像度が足りなかったりする状況を何度も経験していた。
そこで、渡邉社長はドローンの活用を着想。ドローンで撮った画像を、デジタル画像処理解析や地理空間情報システム(GIS)で解析・処理するサービスを、2016年10月に同社を立ち上げて始めた。
同社のサービスは、画像解析や画像処理が中心だ。基本的に、撮影は顧客自身が所有する汎用ドローンなどを活用してもらう。同社は、ユーザーがクラウドに保存した画像から解析技術やGIS、AI技術などを用いて様々な情報を引き出す。
渡邉社長はサービス活用のメリットとして、地上では見えない情報を可視化できること、解析や画像処理などを自動化して時間を大幅に短縮できることの2点を挙げる(図1)。