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地方に行くと、有料区間と無料区間が複雑に入り交じった高速道路がある。整備に至るまでの経緯によって事業主体が異なった結果、不可解な混在が生じた。費用負担の考え方を整理することなく、対症療法で整備してきた結果だ。

 鳥取、島根、山口の3県を日本海沿岸で結ぶ山陰自動車道。連続した道路なのに、場所によって無料だったり有料だったりすることに困惑する(図1)。

図1■ 分かりにくい有料・無料区分
図1■ 分かりにくい有料・無料区分
島根県内の高規格幹線道路の有料・無料区分。国が整備した区間は無料開放されている(資料:島根県)
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 例えば、鳥取県から西へ向かうとしよう。鳥取県内は無料で走れるのだが、島根との県境付近にある米子西インターチェンジ(IC)で「この先有料区間」の看板が目に入る。そこから19km走ると、東出雲ICで「無料区間」の看板が出現。10kmほど無料区間が続き、松江玉造ICで再び有料区間に入る。さらに、34km進んだ出雲ICから無料区間へと変わる。ここから先、山口県までは大部分が無料なのだが、途中で江津IC─浜田IC間の15kmだけ有料区間を挟む。

 別に、有料区間の方が無料区間よりも道路のグレードが高いわけではない。山陰自動車道はほぼ全てが片側1車線の対面通行だが、東出雲IC─松江玉造IC間だけ片側2車線と、幅が広くなっている。しかし、この区間は無料だ。

 無料と有料の違いは、道路整備の事業主体や路線の種類などによる(図2)。建設に至る経緯が、有料・無料区間の混在という形で今も残っている。

図2■ 高速道路会社が関わると有料に
図2■ 高速道路会社が関わると有料に
島根県内の高規格幹線道路における事業主体と料金の違い(資料:島根県)
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