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日本道路公団など4公団が2005年に民営化されて15年になる。低金利のおかげで債務の返済は順調だが、高速道路政策は相変わらず国主導で進む。新規路線の建設や料金制度など、民間企業の経営判断が働いているとは言い難い。

 担当者の間で調整しているので、もう少し待ってほしい──。民営化後の状況について、高速道路各社に取材を申し込んだときの反応だ。何度催促しても、全ての会社から判で押したように、こんな回答が戻ってきた。取材できたのは、申し込みから1カ月が過ぎた頃だった。

 関係者からこっそり聞いた話によると、日経コンストラクションが事前に送った質問への回答作成に当たり、国土交通省のチェックが必要なために時間がかかっていたという。国の影響力がいかに強いかを物語る。

 民営化後の15年を振り返ってみると、料金や新規路線の整備など、様々な面で国が主導する構図が浮かび上がる。将来は株式の上場を目指すなど、民営化会社の自主性を促す理念を掲げていたが、いまだに国の強い支配下にあるのが実情だ。

 道路公団民営化とは何だったのか。まずは高速道路の建設や運営の仕組みを押さえておこう。

 高速道路は現在、東日本、中日本、西日本の高速道路3社(NEXCO3社)と本州四国連絡高速道路、首都高速道路、阪神高速道路の計6社が運営と新規路線の建設を担う。一方で、道路資産や債務は、独立行政法人の日本高速道路保有・債務返済機構が持つ。高速道路会社が新たに道路を造った場合は、完成時に道路資産と共に、建設で生じた債務を機構へ引き渡す。

 高速道路会社は機構から道路資産を借り、料金収入の一部を賃借料として機構に支払う(図1)。機構は賃借料を基に、債務を返済する。当初は50年までに有利子債務を全て返済し、道路を無料開放すると定めていた。その後、約4兆円と見込まれる大規模更新・修繕の費用を賄うため、返済期限を65年に延長した。

図1■ 高速道路会社が道路資産を機構から賃借
図1■ 高速道路会社が道路資産を機構から賃借
日本高速道路保有・債務返済機構(機構)と高速道路会社の役割。高速道路会社などの資料を基に日経コンストラクションが作成
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