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2基ある橋脚に弾性ゴム支承を採用する3径間連続プレビーム合成桁橋で、設計者が動的解析をしていなかったことが判明した。既に下部工が完成し、上部工の材料発注を終えた段階での出来事だった。

 富山市の富岩(ふがん)運河に架かる大島橋は、上部工の材料を発注し、製作に取り掛かろうとする矢先に設計ミスが見つかった(写真1)。

写真1■ 施工の終盤を迎えた大島橋。桁高はわずか1.2mしかない。設計の見直しによって、完成時期が当初予定の2020年9月から1カ月ずれ込んだ(写真:日経コンストラクション)
写真1■ 施工の終盤を迎えた大島橋。桁高はわずか1.2mしかない。設計の見直しによって、完成時期が当初予定の2020年9月から1カ月ずれ込んだ(写真:日経コンストラクション)
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 同橋は橋長約79m、幅約25mの3径間連続プレビーム合成桁橋だ。工場で鋼桁に荷重を加え、桁が下に凸となった状態で下フランジを取り囲むようにコンクリートを打設する。コンクリートが硬化した後で荷重を取り除けば、コンクリートに圧縮力が加わる仕組みだ。

 工場で製作した桁を現場に搬入して並べ、上フランジに床版コンクリートを打設する。一般的な鈑桁橋などと比べ、桁高を小さく抑えられるのが特徴だ。「大島橋の桁高はわずか1.2mしかない。遊覧船が行き交う富岩運河の桁下高を確保しつつ、橋の取り付け道路の勾配を最小限にできる」。富山市道路整備課の竹中信之主査はこう話す(図1写真2)。

図1■ プレビーム合成桁を9本並べる

[側面図]
[側面図]
富山市の資料を基に日経コンストラクションが作成
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[断面図]
[断面図]
2基の橋脚上には弾性ゴム支承を、左右の橋台には滑り支承をそれぞれ配置する。富山市の資料を基に日経コンストラクションが作成
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写真2■ 大島橋は都市計画道路の整備によって架け替えた。運河には遊覧船が行き来する(写真:富山市)
写真2■ 大島橋は都市計画道路の整備によって架け替えた。運河には遊覧船が行き来する(写真:富山市)
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 詳細設計を手掛けたのは、寺島コンサルタント(富山市)だ。2013年9月に約2700万円で受注した。

 大島橋は2基ある橋脚に弾性ゴム支承を使い、地震時の水平力を分散する構造になっている。設計では動的解析によって安全性を確かめる必要があった。

 同社が設計を終えたのは14年3月。業務内容を報告する成果品照査報告書では「動的解析を実施した」と記してあった。

 市は設計に基づき、15年度から17年度にかけて下部工事を発注。上部工事は18年9月、佐藤工業・角地建設・日本海建興JVが約6億6000万円で受注した。