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 戸田建設が請け負う全国およそ100カ所の土木現場へのICT導入支援を一手に引き受けているのが、同社土木ICT・AI推進部推進課主任の一藤雪乃氏だ(写真1)。

写真1■ 戸田建設の作業服を着たロボット「ATOM」を操作する一藤雪乃氏(写真:三上 美絵)
写真1■ 戸田建設の作業服を着たロボット「ATOM」を操作する一藤雪乃氏(写真:三上 美絵)
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 例えば、会社から支給されたスマートフォンをいかに使いこなして効率化するか。アプリ1つをとっても、現場によって向き不向きがある。「星の数ほどあるアプリの中から、現場の特性に合うものを選び、薦めている」と一藤氏は話す。

 多くの現場で成果が出た一例が「電子小黒板」だ。黒板の書き直しの手間が減る、撮影時に黒板を持つ人が不要になるといったメリットだけではない。「黒板の内容を事前に共有することで、工事の準備が早まる。写真を撮るポイントが新人でも分かりやすい。撮影した写真をクラウドで共有できるので、事務所に戻らない人がいても写真を整理できるなど利点は多い」(一藤氏)

 だが、ICT導入の過渡期である今は、悩みもある。講談社などが開発したコミュニケーションロボット「ATOM(アトム)」は、現場によって活用の度合いに差が出ているものの1つだ。

 写真1で一藤氏が手にするのがアトムだ。プレゼンテーションソフトのテキストやメールの読み上げ機能があり、新規入場者教育や工事説明に使える。AI(人工知能)を搭載しており、人が話しかけるほど会話が上達する。

 「常にそばに置き、触れてみて、どんなことに使えそうか考えてほしい。だが、朝礼が終わると、『壊さないように』と箱にしまうケースが少なくない」と一藤氏は苦笑する。