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建設発生土の受け入れなどを規制する条例のない自治体が、土砂搬入先として狙い撃ちされている。三重県では、建設工事が盛んな首都圏から、大量に搬入されている実態が明らかになった。土砂を巡るトラブルの未然防止策として、条例を制定する例が増えている。

 「『海を越えて、なぜわざわざ費用をかけてまで建設発生土を運ぶのか。何か変なものが入っているのではないか』と、住民は不安を抱いていた」。2018年度に三重県で話題となった建設発生土の大量搬入を、県環境生活部水環境班の舘幹土主幹兼係長はこう振り返る。

 騒動のきっかけは大手新聞社による報道だ。情報公開請求などで、首都圏や関西圏から大量の建設発生土が三重県の山地などに積まれていることが明らかになった(写真1)。

写真1■ 三重県尾鷲市の山中に積まれた建設発生土(写真:三重県)
写真1■ 三重県尾鷲市の山中に積まれた建設発生土(写真:三重県)
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 搬入の経由地とされたのが、紀北町にある長島港や尾鷲市の尾鷲港だ(写真2)。尾鷲港では18年度、前年度の約4倍に当たる16.7万tの土砂が搬入された。急ピッチで埋め立てられたようだ。

写真2■ 尾鷲市の尾鷲港で建設発生土を積み降ろしている様子(写真:三重県)
写真2■ 尾鷲市の尾鷲港で建設発生土を積み降ろしている様子(写真:三重県)
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 首都圏などで進められる大規模工事では、大量の建設発生土が出ている。近隣の置き場が次第になくなり、行き場のなくなった土砂をどうするか──。建設発生土を処分する会社が目を付けたのは、埋め立てや受け入れなどの規制がない三重県だった。

 ただ、運搬コストを考えると、首都圏からは遠方の三重県がなぜ選ばれたのかという疑問が浮かぶ。

 県が実施した残土処分会社へのヒアリングによると、土砂や砕石、砂利を資材として首都圏などへ運んだ後の船舶が、三重県へ戻ってくる際に建設発生土を積んでいた。空積みよりは建設発生土を積んで戻った方が得というわけだ。

 加えて、「港から土砂を捨てる山までは数キロメートルしかない。陸路の運搬コストを抑えられる良好な港だったのだろう」と、県環境生活部水環境班の窪田哲也班長は言う。