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2021年は神奈川県央部と東京都心を直結する鉄道路線の工事が佳境を迎える。JR東海道貨物線の横浜羽沢駅に隣接する羽沢横浜国大駅から東急東横線の日吉駅までを結ぶ延長10kmの「相鉄・東急直通線」だ(図1)。22年度下期の開業を目指す。
完成すれば、相模鉄道(相鉄)と東急電鉄との相互直通運転が可能になる。相鉄線の利用者が東京都心に向かう場合、従来は同線のターミナルである横浜駅などで他社線に乗り換える必要があった。開業後は乗り換えなしで渋谷などに直接行ける。新横浜駅付近にも新駅ができ、東海道新幹線へのアクセスも向上する。
相鉄・東急直通線の工事では20年6月、掘削したシールドトンネル直上の道路2カ所で陥没事故が発生(写真1)。泥水式シールド機による土砂の取り込み過ぎが原因だった。工事は一時中断した後、20年9月に再開した。
相鉄線の西谷駅から羽沢横浜国大駅までを結ぶ延長2.7kmの「相鉄・JR直通線」は、19年11月に一足早く開業した。羽沢横浜国大駅からJR東海道貨物線、横須賀線を経て、埼京線に乗り入れる列車が既に運行している(写真2)。