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 東日本大震災から10年が経過する2021年。被災した多くの土木施設の復旧・復興が完了する。中でも象徴的な事業が、総延長570kmの道路網「復興道路・復興支援道路」だ。20年度末の全線開通に向けて、年末から開通ラッシュが続く(図1写真1)。

図1■ 総延長570kmの9割を供用済み
図1■ 総延長570kmの9割を供用済み
復興道路・復興支援道路の進捗(資料:国土交通省)
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写真1■ 2020年12月5日に宮古盛岡横断道路の区界-簗川間の8kmが開通を迎えた(写真:国土交通省)
写真1■ 2020年12月5日に宮古盛岡横断道路の区界-簗川間の8kmが開通を迎えた(写真:国土交通省)
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 復興道路・復興支援道路では、事業促進PPP(官民連携)を用いて発注前から民間の技術を活用しやすくした結果、早期着工できた。

 他方、海岸堤防は20年9月の時点で、事業完了率が75%にとどまる。21年3月までに福島県の12市町村を除く全ての海岸堤防を完成させる予定だ。

 岩手県や宮城県では、高さが10mを超える海岸堤防が増えた。ただし国交省によると、復旧・復興の対象である海岸堤防621カ所の約3割では、海岸堤防の高さを下げたり、位置を変更したりしている。岩手県大船渡市の大船渡漁港のように、津波など緊急時のみ自立する「海底設置型フラップゲート」を設置した場所もある(写真2)。

写真2■ 岩手県大船渡市に設置したフラップゲート式水門(写真:日立造船)
写真2■ 岩手県大船渡市に設置したフラップゲート式水門(写真:日立造船)
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