- 特定のビジネス領域に強いスタッフをチームに加えてAI開発
- AMDによる制振技術の開発を大林組と共同で進め、実構造物で検証
「産業の新たな姿をつくる」を旗印にAI(人工知能)によるソリューションサービスを展開するLaboro.AI(ラボロエーアイ、東京都中央区)は、2016年に創業したスタートアップ企業だ。
同社は、コンピューター上でシミュレーションを繰り返してAIに学習させ、問題解決への手掛かりを見いだす「機械学習」に強みを持つ。この手法をベースに、顧客のニーズに合わせたAIソリューション「カスタムAI」を開発・提供する(図1)。
カスタムAIの開発では、「サービス導入によるビジネス成果」にこだわっている。開発メンバーにはAIのエンジニアだけでなく、特定のビジネス領域に強い「ソリューションデザイナー」と呼ぶスタッフを加え、現場特有の課題に対応。「使えるAI」の構築を目指している。
創業者の椎橋徹夫代表取締役CEO自身、AIや数学・物理学のエキスパートであると同時に、経営戦略を専門とするコンサルティングファームで企業支援に腕を振るった経歴を持つ(写真1)。
冒頭の企業目標は、「新技術とビジネスの双方を深く理解し、それらを積極的につないでイノベーションを起こす」という椎橋CEOの考えに基づく。
21年は創業から6年目。顧客数は年間で15~20社を数え、有名企業も多い。信頼関係を構築できた顧客がリピーターとなり、プロジェクトを更新・継続するケースもある。