- リリースから1年半で40都道府県の1万現場で導入
- スマホアプリとの連係で3次元データの活用がより手軽に
国土交通省の主導でBIM/CIMを活用した業務や工事が拡大し、3次元点群データの扱いに不慣れな企業は難局に立たされている。点群データの解析には高額なパソコンやソフトウエアが必要なうえ、解析スキルを持つ人材の確保も難しいからだ。
この課題に着目し、クラウド上で3次元点群データを自動解析するサービスを展開するのが、ローカスブルー(東京都渋谷区、旧社名はスキャン・エックス)だ。
同社は2019年に創業。20年9月に、クラウド上で3次元点群データを解析するプラットフォーム「スキャン・エックス」をリリースした。同サービスは解析精度の高さや操作性に加えて、専用のパソコンやソフトが不要で、使用料が比較的安価なことなどが支持され、22年5月時点で1万現場以上での使用実績を持つ。
創業者の宮谷聡代表取締役(資料1)は、大手航空会社などで航空宇宙系エンジニアとして勤務した後、海外のスタートアップ企業に転職。同僚に触発されて起業を決意した。

「起業当初はビジネスの中身を固めていなかった。そこでまずは、様々な企業へのヒアリングでニーズを掘り起こした。ヒアリングでアイデアをぶつけた際に、反応が最も良かったのが、3次元点群データをクラウド上で解析するサービスだった」と宮谷代表は明かす。