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次回点検までに補修が必要とされるIII判定の橋で、対策が後手に回った。緊急性は高くないと判断したものの、想定を上回る速さで鋼材の腐食が進行。2巡目の定期点検で大きな欠損が見つかり、緊急対応を余儀なくされた。

 多くの道路管理者を悩ませているのが、定期点検で健全度がIIIと判定された橋だ。緊急措置が必要なIVほど悪い状態ではないが、5年後の次回点検までに補修するのが原則とされている。しかし、予算などの都合でなかなか補修に手を付けられない例は多い。

 2015年の定期点検でIIIと判定されながら、補修が後手に回ってしまったのが、東京都内の神田川に架かる国道4号「和泉橋」(東京都千代田区)だ(写真1)。20年6月に実施した次の定期点検で横桁に著しい腐食が見つかり、急いで通行規制する羽目に陥った(写真2)。

写真1■ JRや東京メトロの秋葉原駅にほど近い場所に架かる和泉橋。左側がA2橋台、右側がA1橋台(写真:日経コンストラクション)
写真1■ JRや東京メトロの秋葉原駅にほど近い場所に架かる和泉橋。左側がA2橋台、右側がA1橋台(写真:日経コンストラクション)
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写真2■ 腐食して大きく欠損したA1橋台側の横桁。破損した排水管からの水漏れが大きな原因になったとみられる(写真:国土交通省東京国道事務所)
写真2■ 腐食して大きく欠損したA1橋台側の横桁。破損した排水管からの水漏れが大きな原因になったとみられる(写真:国土交通省東京国道事務所)
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 和泉橋を管理する国土交通省東京国道事務所では、管理する橋の劣化状態に応じて補修の優先順位を決め、予算内で順番に進めていく計画を立てていた。

 和泉橋は、1930年に完成した全長36mの上路式鋼単純アーチ橋だ。2015年の点検記録から、同事務所では劣化状態がそれほど深刻ではなく、補修の緊急性は高くないと判断。補修設計は済ませたものの、工事の着手時期は決めていなかった。