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2021年度の技術士第二次試験の筆記試験が終わった。その内容を、20年度からの変更点に触れつつ解説する。必須科目を中心に、答案で書くべきポイントも示している。答案の振り返りや、22年度の受験に向けた情報として役立ててほしい。(日経コンストラクション)

 2021年度の技術士第二次試験の筆記試験が、7月11日(総合技術監理部門は10日も)に実施された。20年度と比べて問題形式や難度に大きな変更はなく、総じて標準的な出題であった。具体的な内容を解説する。

 まずは図1に、21年度の必須科目の問題を紹介する。2問から1問を選んで答案用紙3枚以内に記述する形式だ。20年度と変わらない。

図1■ 必須科目の問題と2020年度からの変更点
図1■ 必須科目の問題と2020年度からの変更点
赤字が2020年度からの変更箇所。課題の数が3つに指定された点と、リスクの共通性が不問となった点の2つだ(資料:日本技術士会)
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 テーマは、循環型社会の構築(I-1)と風水害対策(I-2)だった。I-1は「廃棄物に関する問題解決に向けた…」と条件が付いており、テーマの幅はやや狭い。解決策で「建設リサイクル推進計画2020」などについて書かせるのが狙いだろう。

 環境関連では、SDGsや脱炭素社会といったテーマが出題されてもおかしくない。しかし、前者は対象範囲が広過ぎるので、個別各論に落とし込まないと記述が難しい。後者は具体的な政策の多くが低炭素に関連したものにとどまっている。選択科目で扱った方が自然なテーマだ。

 I-2は国土強靱化の方策を問うテーマで、本連載の第1回で出題を予想した通りだった。21年度は地震・津波対策ではなく、風水害について問うた。水害だけでなく、風水害へ幅を広げたのは、「令和元年房総半島台風」で、主に千葉県において鉄塔や電柱が倒壊する強風被害が多発し、停電が長期間にわたったことを意識している可能性がある。

 水害については、近年は毎年のように大規模な被害をもたらす災害が発生している。国土強靱化を図るうえで、特に重要な領域と判断しているのだろう。

 I-1もI-2も、題材となったのは、現在の建設業界が抱える主要な課題だ。テーマ設定としては、オーソドックスだと言える。