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工事現場で監理技術者などを務めるために必要な国家資格の1級土木施工管理技士。過去の試験問題は受験勉強に役立つだけでなく、土木の基本を学ぶ最適な教材でもある。連載の初回は「土の原位置試験」を取り上げる。

(イラスト:橋本 かをり)
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 1級土木施工管理技士の学科試験(2021年度以降は「第1次検定」に改称)で例年、1問目に出題されているのが土質調査だ。土質調査は構造物の支持層の位置を決めたり、締め固めた盛り土などに十分な強度があるかどうかを確かめたりするために実施する。試験結果から求めた値を使って設計する場合も多い。

 土質調査は大きく分けて2種類ある。1つは、現場の地表や地中に土がある状態のまま調べる「原位置試験」。もう1つは、現地から土の試料を採取して、試験室などに持ち帰って調べる「室内試験」だ。

 いずれの試験も専門の調査会社が実施する場合が増えてきた。しかし、建設会社などの技術者も試験の方法や特徴を理解しておかなければ、結果を正しく読み取れない。

 17年度の学科試験では、原位置試験の「名称」と「試験結果から求められるもの」「試験結果の利用」の組み合わせが出題された。それぞれの試験の名称を言葉として覚えるだけでなく、試験の方法も含めて理解しておけば正解を導きやすい(図12)。

(イラスト:橋本 かをり)
(イラスト:橋本 かをり)
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図1■ 建設現場で活躍する主な原位置試験
図1■ 建設現場で活躍する主な原位置試験
(資料:日経コンストラクション)
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図2■ 建設現場で活躍する主な原位置試験(続き)
図2■ 建設現場で活躍する主な原位置試験(続き)
(資料:日経コンストラクション)
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