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感染症対策として一気に導入が進んだテレワーク。建設産業界でも計画や設計の部門などを中心に導入が急拡大した。だが、実務者のメンタルヘルスに問題を与える副作用も無視できなくなっている。

 新型コロナウイルスの感染拡大によって、2020年以降、テレワークをはじめとする新しい働き方が急速に広がった。今回実施した建設実務者向けのアンケートでも、テレワークを「取り入れて、現在も継続している」という回答が46.8%に及んでいた(図1)。「一時的に取り入れたが、現在は取り入れていない」と回答した人を合わせると、テレワーク導入率は約7割に達した。

図1■ 7割はテレワーク導入実績あり
図1■ 7割はテレワーク導入実績あり
回答者の所属する組織におけるテレワークの導入状況を尋ねた結果。回答者数は280人。日経クロステックが2021年3月8日から12日にかけて、日経クロステックの会員や日経コンストラクションの読者に対して、インターネットで調査した結果に基づく(資料:日経クロステック)
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 建設の仕事でテレワークを取り入れた結果として、部署内の社員や職員に出たマイナスの影響の有無についてもアンケートで尋ねた。すると、「ある」という回答が49.7%に達した(図2)。これは「ない」の28.7%を大きく上回る。深刻に受け止めなければならない。

図2■ 経験者の半数は悪影響を指摘
図2■ 経験者の半数は悪影響を指摘
先の質問でテレワークを導入していたり、過去に導入していたりした旨を回答した195人に、テレワークが社員や職員にもたらしたマイナスの影響の有無を尋ねた結果(資料:日経クロステック)
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 テレワークの導入拡大に際し、混雑する通勤電車に乗るストレスや、行き帰りの移動時間から解放されるといったメリットを強調する組織は少なくない。確かに、こうしたメリットを感じている実務者は存在する。一方で、問題に直面している実務者も少なくない実情が、アンケートを通して改めて確認できた。

 テレワークでマイナスの影響が出たと答えた実務者には、その内容について選択肢から選んでもらった。すると、最も多かったのは「コミュニケーションが滞ったり減ったりした」で8割を超えた(図3)。

図3■ 業務の量や質に影響及ぶ
図3■ 業務の量や質に影響及ぶ
社員や職員に出たマイナスの影響の具体的な内容を、選択肢から選んでもらった結果に基づく。Q2でマイナスの影響が出たと回答した97人を対象に尋ねた。複数回答(資料:日経クロステック)
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