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テレワークの増加に伴って、働く人の心身への負担が増している。心身に及んだ悪影響を改善するためにはどうすればよいのか。メンタル問題で人材を潰さないための具体的な方策を紹介する。

 2020年春以降、新型コロナウイルス感染症の流行対策として普及してきた在宅勤務によって、心や体に不調を来すリスクが高まっている。

 身体面では、在宅勤務の環境に不備があると腰痛リスクが1.5倍程度に高まる──。この数値は労働環境と健康の相関などを研究する産業医科大学と、ヘルスケア事業などを手掛けるバックテック(京都市)が共同研究で導き出したものだ。

 両者によると、書斎など仕事専用の空間で在宅勤務をしているビジネスパーソンのグループに比べて、ソファが置いてあるリビングや座卓がある居間など仕事専用とは言えない空間で仕事をしているグループは、腰痛になるリスクが1.55倍まで高まる(図1)。

図1■ 仕事用の椅子でないと腰痛リスクが高まる
図1■ 仕事用の椅子でないと腰痛リスクが高まる
産業医科大学とバックテックの共同研究で明らかになった在宅勤務における腰痛リスクの例。取材を基に日経クロステックが作成
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 同様に椅子に座って仕事をしているグループに比べて、座卓など椅子以外に座って仕事をしているグループは、腰痛になるリスクが1.49倍まで高まるという。

 この結果は、製造業2社で1回目の緊急事態宣言発令後に本格的にテレワークを始めた883人を対象にアンケートを取り、回答を統計的に解析して導き出した。調査期間は2020年6~8月だ。