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国土交通省発注の全ての設計・工事でBIM/CIMモデルを原則活用する目標時期まであと2年を切った。国交省は3次元モデル成果物の作成要領を策定し、2021年度から大規模案件の設計業務に適用している。1年遅れて原則化が始まる工事でも必須のCIM対応に向け、中小の建設会社を支援する動きも出てきた。

 構造物の3次元モデルに属性情報を加えて建設プロセスの効率化を図るBIM/CIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング/コンストラクション・インフォメーション・モデリング、以下CIM)。国土交通省は直轄事業でCIMの導入件数を着実に増やしている。2020年度は19年度実績の361件から約4割増の515件となった(図1)。

図1■ 導入件数は増加傾向が続く
図1■ 導入件数は増加傾向が続く
国土交通省の直轄事業へのCIM導入件数。国交省の資料や取材を基に日経コンストラクションが作成
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 国交省は一般土木と鋼橋上部の直轄事業において、小規模案件を除く全ての設計業務と工事で、23年度にCIM活用を原則化する。21年3月には設計者と施工者それぞれにCIMモデルの活用を求める時期を明示したロードマップを公表した(図2)。

図2■ 2023年度にCIMを原則化
図2■ 2023年度にCIMを原則化
国土交通省が発注する案件へのCIMの原則適用に向けたロードマップ。対象は一般土木と鋼橋上部。国交省の資料や取材を基に日経コンストラクションが作成
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 受注者にとって気になるのは、「CIM活用原則化」の具体的な内容だろう。設計者の場合、年間約200件ある大規模構造物の詳細設計について、21年度から全てCIM活用が原則となった。

 国交省はこれに先立ち、21年3月に詳細設計で作製するCIMモデルの要件を定めた「3次元モデル成果物作成要領」を策定。設計者はこの要領に基づいて、CIMモデルを作製・納品する。大規模構造物以外で小規模なものを除く年間約600件の詳細設計では、1年後の22年度から原則としてCIMの活用を求める。