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植物や海洋ごみをコンクリートに

 酒井准教授は砂同士の硬化体以外にも、植物やプラスチックを材料に使うコンクリート代替材の開発を進めている。

 例えば、バイオアパタイト(滋賀県彦根市)と共同で開発したボタニカルコンクリートでは、植物を使う(写真3)。コンクリートのがれきと廃木材などを粉砕して1対2の割合で混合。水を加えて加熱しながら圧縮、成形して製造する。

写真3■ コンクリートのがれきと植物を混ぜてつくったボタニカルコンクリート。左から順にイチョウ、杉、茶殻を混ぜた(写真:日経コンストラクション)
写真3■ コンクリートのがれきと植物を混ぜてつくったボタニカルコンクリート。左から順にイチョウ、杉、茶殻を混ぜた(写真:日経コンストラクション)
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 木材の主成分である「リグニン」が溶けて、接着剤のような働きをする。リグニンの含有率が高いほど、曲げ強度が高くなる傾向がある。最も強度が低い、竹を用いたボタニカルコンクリートでも、一般的な舗装用コンクリートの曲げ強度である5N/mm2の5倍以上を示す。

 加えて、白色腐朽菌など特定の菌で生分解が可能なため、繰り返し使える。一方で、長期間使うためには防腐処理などを施す必要がある。現在、車止めでの採用を検討中で、仮設住宅への活用も視野に入れる。

 酒井准教授はその他、プラスチックの粉末とコンクリートのがれきを粉砕した材料とを合わせてつくる「プラスチックコンクリート」の開発も進める(写真4)。今話題のマイクロプラスチックを含む海洋ごみを、コンクリートの原料にする研究も進めている。

写真4■ コンクリートのがれきとプラスチック粉を混合して加熱、成型したプラスチックコンクリート(写真:日経コンストラクション)
写真4■ コンクリートのがれきとプラスチック粉を混合して加熱、成型したプラスチックコンクリート(写真:日経コンストラクション)
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