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 ギュルギュルギュル──。現地で得られる石や砂れきとセメント、水を混合したCSGと呼ばれる材料を荷下ろししたダンプが去ると、待っていましたとばかりに無人のブルドーザーが動き出す。空っぽの操縦席の上では、「自動運転中」であることを示す青い回転灯が光っている(写真1)。

写真1■ 鹿島・前田建設工業・竹中土木JVが秋田県東成瀬村で施工中の成瀬ダムの堤体上。2021年9月7日に撮影(写真:日経クロステック)
写真1■ 鹿島・前田建設工業・竹中土木JVが秋田県東成瀬村で施工中の成瀬ダムの堤体上。2021年9月7日に撮影(写真:日経クロステック)
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 ここは鹿島・前田建設工業・竹中土木JVが秋田県東成瀬村で施工中の成瀬ダムの堤体上。鹿島が「A4CSEL(クワッドアクセル)」を全面的に導入し、堤体の打設面積の最大94%で自動化施工を進める。

 同時に稼働させる自動化重機の数は最大で23台。ピーク時には月間30万m3ものCSG材を打設する世界最先端の工事現場だ。

 ブルドーザーから数メートル後方に目を向けると、同じく青い回転灯を付けた数台の振動ローラーが真っすぐ走行する。振動ローラーが走行した後の地面は濃い茶褐色から薄い黄土色へと、まるでペンキを塗ったように姿を変えていく。

 ブルドーザーがまき出した直後のCSG材に足を踏み入れると、くるぶしまで埋まる。それが、振動ローラーによってあっという間に平らに締め固められていく。圧倒的なスケールに息をのむ。

 時折、ブルドーザーや振動ローラーの車間が縮んでヒヤリと感じるものの、堤体上で気にかける人はいない。施工現場全体を統括する鹿島JVの奈須野恭伸所長は「これだけ近くに集まっている重機を人に運転させる方がむしろ不安だ」と話す。

 確かにバックで走行する際に、人がうっかり後方確認を怠って衝突事故を起こすといった心配はない。1台1台を人が遠隔で操縦するのでもない。重機同士が自動で一定の距離を保っているのだ。

 安全の秘密は、現場を見下ろす高台の上からクワッドアクセルで動く重機を管理する「管制室」にある(写真23)。日経コンストラクションは今回、初めてその内部を取材した。

写真2■ ITパイロットが管制室でクワッドアクセルの稼働状況を監視する(写真:日経クロステック)
写真2■ ITパイロットが管制室でクワッドアクセルの稼働状況を監視する(写真:日経クロステック)
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写真3■ 振動ローラーの運転席に人はいない。奥の白い建物の2階に管制室がある(停車中に撮影)(写真:日経クロステック)
写真3■ 振動ローラーの運転席に人はいない。奥の白い建物の2階に管制室がある(停車中に撮影)(写真:日経クロステック)
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