専門や志向と異なる業務、難易度の高い業務に直面したとき、やる気を低下させる若手も少なくない。そんな若手をベテランや中堅はどう見ているのか。実務者へのアンケート結果とともに、学びを武器に、サナギから羽化したチョウのように成長へと向かって変わる若手を紹介する。






専門や志向と異なる業務、難易度の高い業務に直面したとき、やる気を低下させる若手も少なくない。そんな若手をベテランや中堅はどう見ているのか。実務者へのアンケート結果とともに、学びを武器に、サナギから羽化したチョウのように成長へと向かって変わる若手を紹介する。
過去3年以内に辞めたとの回答も6割を超える
主体性の無さに不満を抱き、世代間のギャップに戸惑いつつも、将来の担い手として期待している──。土木に関わるベテラン・中堅の実務者の多くは、職場で一緒に働く今どきの若手技術者をこんなふうに捉えているようだ。日経コンストラクションの調査で若手に対する実務者の意識が見えてきた。
鹿島関西支店新名神枚方工事事務所工事係 草場 翔馬氏
大学や大学院の土木系の学科・専攻を出た学生でも、就職先は建設業界に限らず、多様化している。そうした中、「学生時代からアウトドア志向だった」という草場翔馬氏は、大学院の土木系専攻を修了後に迷わず建設会社を選択した。
安藤ハザマ土木技術統括部技術第一部都市土木(開削)グループ 野口 真未氏
配属部署も任された業務も自分の専門外──。立ちはだかる「未知」のハードルを乗り越えながら、土木技術者としてのキャリアを築いているのは、安藤ハザマ建設本部土木技術統括部の野口真未氏だ。
中部土木工事部主任 金沢 志桜里氏
金沢志桜里氏は1級土木施工管理技士の資格を持ち、主に道路の補修工事で既に複数回、現場代理人を務めた。中部土木(名古屋市)での肩書は工事部主任で、押しも押されもしない土木技術者だ。
エイト日本技術開発中国支社インフラ保全部 吉見 和氏
2012年に起こった中央自動車道笹子トンネルの天井板崩落事故などの影響で、土木業界では既存インフラの維持管理や補修の重要性が増した。技術者はこうした業務への貢献を期待されるようになった。
八千代エンジニヤリング都市・地下空間部技術第二課シニアアソシエイト 小川 達也氏
八千代エンジニヤリングの小川達也氏は、2016年の入社時に道路設計の担当を志望していた。しかし、最初に配属された道路交通部第四課では、「部署名からは想像しにくい」(小川氏)仕事が待ち受けていた。下水道の設計だ。
マテリアルリサーチ調査部課長 蔵盛 紗永氏
主に免震建物・装置の点検業務を手掛けるマテリアルリサーチ(東京都新宿区)は、橋梁やトンネルといったインフラ構造物にも点検業務の幅を広げている。