全1240文字
PR

従来は書面で集めていた「ヒヤリハット」事例を、作業員がスマホで直接報告できるようにした。現場任せだったデータ収集をアプリで自動化し、効率的な安全対策へのさらなる活用を目指す。2段階に分けた報告方法や音声入力の採用で作業員の負担を下げる工夫も盛り込んだ。

 事故には至らない「ヒヤリハット」事例を、作業員にもっと気軽に報告してもらい、現場の安全対策により活用したい。そうした狙いで、戸田建設は、ヒヤリハット報告に対応したスマートフォン用アプリ「ヒヤリポ」を開発した(写真1)。

写真1■ 「ヒヤリポ」に入力する様子。作業員の個人スマホにアプリを入れる(写真:戸田建設)
写真1■ 「ヒヤリポ」に入力する様子。作業員の個人スマホにアプリを入れる(写真:戸田建設)
[画像のクリックで拡大表示]

 ヒヤリポは作業員が個人のスマホにインストールして使う。休憩時や終業後のちょっとした時間にアプリを立ち上げ、その日の報告を入力する。最初にヒヤリハット発生の有無を回答。もし無ければそこで終了だ。あっても、よくあるケースから事例を選択するだけ。アプリの立ち上げから1分も掛からない(図1)。

図1■ 報告はケースの選択だけ
図1■ 報告はケースの選択だけ
「ヒヤリポ」の画面イメージ。ポイントの運用は各現場に任せる(資料:戸田建設)
[画像のクリックで拡大表示]

 まずは作業員に使ってもらうことを重視した。「事例をピクトグラムで選んでもらうなど、デザインが業務用っぽくならないようにした」。同社ICT統轄部DX推進室の宮﨑孝一氏は、報告を作業員の習慣にすることを狙ったと説明する。

 報告が終了した際の画面には、「ありがとうございました」の文言と共に「取得ポイント」を表示。報告自体を評価する。「作業員がネガティブな報告をしたがらない文化も変えたかった」。同社安全管理統轄部安全管理2部の田辺昭博部長はそう補足する。