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「産官学民」のメンバーが集まった任意団体として橋守活動を続ける「しゅうニャン橋守隊」。自治体の職員で、隊を立ち上げたコアメンバーの1人である今井努発起人代表は、個人の立場で住民への広報活動に関わり続けている。

(写真:日経コンストラクション)
(写真:日経コンストラクション)
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しゅうニャン橋守隊(CATS-B)発起人代表
今井 努氏

現在、周南市役所から、国土交通省中国地方整備局に出向中。宇部港湾・空港整備事務所企画調整課で港湾保安調査官を務めている

 座学で橋にある排水升の清掃の重要さを学んだ子どもたちが現場に着くなり、まるで宝探しをするかのように楽しみながら、土砂に埋もれた排水升を探し出し、率先して清掃する──(写真1)。山口県周南市を拠点とする、「しゅうニャン橋守隊」の活動の1コマだ。

写真1■ 排水升を探す子供たち(写真:しゅうニャン橋守隊)
写真1■ 排水升を探す子供たち(写真:しゅうニャン橋守隊)
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 2015年8月に活動を開始。「産官学民」の立場を超えたメンバーが自由気ままに集まって、清掃や簡易な点検といった体験型イベントを開き、参加者に楽しんでもらいながら橋の延命化を図る。ついでに、参加者には維持管理の重要性を学んでもらう。第1回のインフラメンテナンス大賞の国土交通大臣賞を受賞して全国に知れわたった。

 周南市役所の技術職員(現在は国に出向中)で、同隊のコアメンバーの1人である今井努発起人代表は、次のように話す。

 「活動には市の予算が使えるわけではない。市の倉庫の資機材を貸し出したり、橋梁点検車が必要であれば、メンバーの建設コンサルタント会社が保有しているものを借りたりしている。自分たちの裁量の範囲で、身の丈に合った活動を続けている」

 21年12月時点で、50橋を対象に橋守活動を実施してきた。参加者数は延べ780人に上る。