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建設大手の中でも先進的な広報活動を続けている清水建設。オウンドメディアの立ち上げや、著名人が撮影した現場写真によるInstagram(インスタグラム)での発信、公式YouTube(ユーチューブ)チャンネルの開設など、従来と違った切り口での伝え方を模索している。

 3年前に日経コンストラクションが一般の人に実施したアンケートで、建設業界における社名として最も知られていた企業が清水建設だ。日曜日のテレビで人気バラエティー番組のスポンサーに名を連ねるようになり、世間での認知度は格段に上がったという。

 そんな清水建設が2021年7月、新たな広報活動に取り組み始めた。オウンドメディア(自社が所有するメディア)の立ち上げだ(図1)。

図1■ オウンドメディアを立ち上げた清水建設
図1■ オウンドメディアを立ち上げた清水建設
「ヒトワザ!」のサイト(資料:清水建設)
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 大規模開発が進む虎ノ門・麻布台プロジェクトの現場やそこで働く人に焦点を当てている。同プロジェクトの全体の施工面積は8.1ヘクタール。同社の担当街区では、東京タワーとほぼ同じ高さのビルを建てる。

 完成すれば日本一となるビルの現場では、ロボットの活用などデジタル化を進めている。ただ、オウンドメディアではそれだけをアピールしているわけではない。現場は最先端の技術以外に、人のマネジメントがあって成り立つ。そのため、「ヒトワザ!」というサイト名からもうかがえるように、技術と人との調和をコンセプトに掲げた。

 「我々が技術を訴求する場合、対象は業界内や業界近辺がほとんど。その外側にいるビジネスマンや学生、若手に対して、もっとアピールしていく必要がある。そのためには従来の広報とは違った切り口を模索していかなければならない」。清水建設の宮田幹士コーポレート・コミュニケーション部長はこう話す。

 例えば、サイト内では現場で働く人のインタビュー動画を公開している。「大現場のマネジメント手法が分かる。建設という領域を超えて、他のビジネスマンが読んでも参考になるような切り口にした」(宮田部長)