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技術士
第二次試験は筆記と口頭の2段階

 技術士は、科学技術に関する高度な知識と応用能力を持つ技術者を認定する国家資格だ。

 建設や上下水道など20の技術部門に加え、分野を横断して総合的な技術管理を担う技術者を認定する総合技術監理部門の計21部門がある。さらに建設部門は、受験時の選択科目に応じて、「土質および基礎」「道路」など計11科目に分かれる。

 土木業界の資格の中で、技術士は最高位の資格として位置付けられることが多い。例えば、国土交通省がまとめた建設コンサルタント業務におけるプロポーザル方式などの運用ガイドラインでは、配置予定技術者に関して、博士と並んで最も高く評価するよう求めている。

二次は一次合格後に実務経験

 試験は、択一式の筆記による第一次試験と、筆記と口頭を組み合わせた第二次試験の2段階で実施する。

 第一次試験は、学歴や実務経験を問わず受験が可能だ。日本技術者教育認定機構(JABEE)の認定を受けた大学の学科などを卒業していれば免除される。

 第二次試験は、第一次試験の合格後またはJABEE認定の学科を卒業後、建設などの技術部門では4年、総監部門では7年の実務経験があれば受験できる。例年、最終合格者のうち、約半数は建設部門が占める。

 第二次試験の筆記試験は、必須科目と選択科目で構成される。さらに選択科目が「専門知識および応用能力に関するもの」と「問題解決能力および課題遂行能力に関するもの」に分かれる。口頭試験は、筆記試験の合格者が受験する。

 第二次試験の日程は、2020年度には新型コロナの影響で例年より後ろにずれ込んだが、21年度は例年に準じる形に戻った。22年度も同様に、筆記試験を7月、口頭試験を12月から23年1月に実施する。受験申込期限は22年4月18日だ。

■ 技術士第二次試験の部門・科目別合格率
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■ 技術士第二次試験の概要
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