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技術士第二次試験の筆記試験の必須科目と選択科目IIを解説する。ここ数年、直近の国土交通政策をベースとした出題が多い。政策の確認方法と論文作成の基本であるキーワードのまとめ方とを指南する。(日経コンストラクション)

必須科目Iについて

1.概要

 必須科目Iでは、「技術部門」全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力および課題遂行能力が問われる。記述式で2問出題され、1問を選択して600字詰めの答案用紙3枚に記す。試験時間は2時間だ。

 必須科目Iで求められる専門知識とは、建設部門全般にわたる知識だ。他方、試験で問われる応用能力は「与えられた条件に合わせて」記述する力。一般論で解答してはいけない。問題文の条件に沿って書く。

 問題解決能力とは、文字通り問題を解決する能力だ。そして、問題とは理想と現実の差である。問題解決能力を問う際には「現状では難しい」というテーマで出題される。つまり、現状に問題があるのだ。理想とのギャップを埋める取り組みを進める必要がある。

 しかし、その取り組みには障害がある。これが課題だ。課題を解消する方法が解決策となり、解決策に沿って障害を乗り越えていく能力が課題遂行能力になる(資料1)。

資料1■ 問題解決能力と課題遂行能力のイメージ
資料1■ 問題解決能力と課題遂行能力のイメージ
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2.出題内容

 必須科目の論文では、建設部門全般に共通するテーマを問う。2021 年度の出題は「循環型社会の構築(建設廃棄物)」と「風水害への対策」の2問で、予想通り時事的なテーマだった。

 4つの小問を含めた出題内容は、20年度とほぼ同じだ。ただし、小問(1)で「3つ課題を抽出し」と課題の数を指定した他、小問(3)でのリスクに関する記載が「すべての解決策を実行しても新たに生じうるリスク」に変わった。

 さらに小問(3)では、19、20年度に見られた「共通して新たに生じうるリスク」から「共通して」が削除された。受験生には有利な改定で、この傾向は22年度も続くだろう。