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全国の主な高速道路会社への取材で、特定更新事業の進捗が2~5割に到達していることが分かった。これまでの更新工事で培ったノウハウや新しく生まれた技術を駆使して、交通量の多い路線を対象にした工事に挑む段階に入ってきた。

 日経コンストラクションが首都高速道路会社、阪神高速道路会社、東・中・西日本の3高速道路会社の5社に、特定更新事業の進捗率を聞いたところ22~50%だった(資料1)。ここでの進捗率は、更新・修繕を合わせた全事業費で、既に契約し終えた事業の総額を除した値だ(西日本高速だけ更新事業の進捗率)。

資料1■ 主要な高速道路会社の進捗率は22~50%
資料1■ 主要な高速道路会社の進捗率は22~50%
円グラフの割合は、西日本高速道路会社が大規模更新事業の契約済みの率、それ以外は特定更新事業の契約済みの率。総事業費は特定更新事業費で、カッコ内は当初分。契約済みの率と総事業費は、首都高速道路会社が2022年4月時点、それ以外が22年3月時点での数値。取材を基に日経コンストラクションが作成
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 約40%と高い進捗率を示した首都高速は大規模更新事業で、東品川桟橋・鮫洲埋め立て部や高速大師橋などを手掛けてきた(資料2)。2021年4月には日本橋区間の地下化事業に着手した。

資料2■ 都市高速道路の主な更新事業の進捗率
資料2■ 都市高速道路の主な更新事業の進捗率
首都高速道路会社の契約率(契約済みの金額が事業費に占める割合)、執行率(工事を進めていく中での出来高が事業費に占める割合)は2022年3月時点。阪神高速道路の執行率は工事進捗率。契約率、執行率は22年5月時点。取材を基に日経コンストラクションが作成
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 阪神高速も鋼製フーチングを更新する15号堺線湊町や、中間橋脚を追加する3号神戸線湊川などで工事を進める。22年6月には、14号松原線喜連瓜破(きれうりわり)の工事を開始した。3年近く通行止めにしての更新は珍しい。

 長期間ではないが、通行止めにして工事を進めている区間は他社でもある。西日本高速が手掛ける中国自動車道リニューアル事業だ。吹田JCT(ジャンクション)─中国池田IC(インターチェンジ)間の10km区間では、21年から交通量が少ない期間だけ終日上下線を通行止めにして、更新事業を進めている。新名神高速道路の迂回路があるとはいえ、年間の交通量が5万台を超える路線での終日通行止めは従来なかった。