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首都高速道路会社は首都高都心環状線の日本橋区間を地下に移す工事の一環で、メインのトンネル工事に先駆け、江戸橋出入り口の橋桁の撤去現場を公開した。10万台が通る環状線を生かしながら川の上の狭い空間で撤去を進める難施工に挑む。

 東京都中央区を流れる日本橋川を長らく覆っていた首都高速道路の一部が撤去されて、約60年ぶりに太陽の光が川に差し始めた(資料1)。

資料1■ 江戸橋入り口の橋桁を撤去した区間。2022年6月24日に撮影(写真:日経コンストラクション)
資料1■ 江戸橋入り口の橋桁を撤去した区間。2022年6月24日に撮影(写真:日経コンストラクション)
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 2040年の完成を目指して、日本橋区間の地下化事業が順調に進んでいる。地下化が完了すれば、日本橋上空の構造物が全てなくなる(資料2)。周辺で進む再開発と連動して、親水空間の整備なども計画されており、日本橋の景観を大きく変える事業として注目を集めている。

資料2■ 上は地下化事業着手前の中央通り、下は地下化事業完了後の中央通りのフォトモンタージュ。再開発の計画は現時点の情報で作成したイメージ(写真・資料:首都高速道路会社)
資料2■ 上は地下化事業着手前の中央通り、下は地下化事業完了後の中央通りのフォトモンタージュ。再開発の計画は現時点の情報で作成したイメージ(写真・資料:首都高速道路会社)
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 事業の範囲は、神田橋JCT(ジャンクション)─江戸橋JCT間の約1.8km。このうち1.1kmをシールドトンネルや開削トンネルを駆使して地下に移す。総事業費は約3200億円に上る。

 現在はトンネル工事の前工程で、江戸橋出入り口と呉服橋出入り口の橋桁などの撤去を進めている(資料3)。工事を担当するのは、清水建設・JFEエンジニアリングJVだ。

資料3■ トンネル工事に先行して出入り口部を撤去
資料3■ トンネル工事に先行して出入り口部を撤去
江戸橋、呉服橋の出入り口の撤去イメージ(資料:首都高速道路会社)
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 23年度末には出入り口の撤去工事を完了して、地下トンネルの本体工事に着手する予定だ。地下トンネルは35年の完成を目指し、その後、約5年かけて日本橋川上空の高速道路を撤去する。