阪神高速道路会社は交通量が多い交差点の高架橋を架け替えるため、高速道路の一部区間を約3年間通行止めにしている。既設橋を上空で撤去し、新たな桁を夜間に一括架設することなどで、一般道路への影響を最小限に抑えられる工法を採用。長めの“集中工事”が始まった。
阪神高速道路14号松原線の喜連瓜破(きれうりわり)─三宅JCT(ジャンクション)間の約2.5kmで2022年6月1日午前4時、終日の通行止めが始まった。25年3月末までの予定だ。
約3年間に及ぶ異例の長期通行止めを実施するのは、同線の喜連瓜破付近の高架橋を架け替えるため(資料1、2)。この橋は、車線数の多い長居公園通りと内環状線が交わる、瓜破交差点の上空に架かっている。
近くには、大阪メトロ喜連瓜破駅やスーパーマーケットがあり、住居も立ち並ぶ。自動車だけでなく、自転車や人の往来も多い。限られた空間で、工事の騒音や振動に配慮しながら、一般道路の通行を妨げずに橋を架け替える必要がある。阪神高速道路のリニューアルプロジェクトの中でも、計画段階から難施工が予想された。