建設業界でM&A(合併・買収)が増え続けている。地域や業種・工種をまたぐなど形態は多様化。動機も後継者難に伴う事業承継の問題にとどまらない。新たな市場開拓やコスト削減、働き方改革を目指して、大手も中小も共に成長する仲間を日々探している。建設投資が伸び悩むなか、M&Aを経営の選択肢に入れる流れはもう止まらない。

特集
もう止まらない建設M&A
目次
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ネットで建設会社を売買する時代に、成長のために「身売り」する企業も
国内の建設投資が伸び悩むなか、M&A(合併・買収)に持続成長の足がかりを求める建設会社や建設コンサルタント会社が急増している。事業承継だけでなく、成長戦略の一環でM&Aを検討する時代になってきた。
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東北3社建設連合に新たな企業参画、社員の融通で地域ごとの繁閑に対処
福島県南会津町にある社員数100人弱の建設会社が2022年7月、東京のファンドに買収された。このファンドの傘下にある企業は山形県と福島県に広がり、互いに人材を融通して作業量の平準化を狙う。地域の枠を超えた連合には、域内の限られた公共工事を取り合わずに済むメリットがある。
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傘下の元下間で人材や資機材を融通、統一単価の導入で価格交渉が不要に
北海道美唄市にある建設会社の岸本組はM&Aで構築したグループ内で、元請け会社と下請け会社の弱みを互いに補っている。人材や資機材を融通し合う単価を統一して価格交渉の手間を省き、現場の運営を効率化。互いの調達網を共有してコストを抑え、グループ全体で成長を図る。
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再編・連携を模索する大手建設会社、オープンイノベーションで技術の普及狙う試みも
大手建設会社はM&Aに一定の資金を確保し、成長の糸口を模索している。国内の建設投資に頼らず、規模を強みに新たな市場を狙う。スタートアップ企業や異業種の手を借り、建設業界を変革する技術の普及を目指す動きも活発だ。
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「脱請負」に資するM&Aを進める、インフロニアHDの岐部一誠社長に聞く
前田建設工業が2021年10月に持ち株会社、インフロニア・ホールディングス(HD)を設立して1年が過ぎた。設立に先立って前田道路にTOBを仕掛けるなどM&Aに積極姿勢を示す。インフロニアHDの岐部一誠社長にM&A戦略などを聞いた。
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建設コンサルで進む大手傘下入り、生き残りをかけて再編が始まる
建設コンサルタント会社の間でも事業承継の問題などからM&Aが活発になっている。原動力の1つは、自社単独での生き残りは難しいという将来への不安だ。人材の確保・育成を図るために、大手の傘下に入るケースが目立つ。
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