全947文字
PR

[2023年の動き]担い手不足の解消に向けて、2022年5月にまとまった制度改革案を基に、技術者制度を見直していく。まずは、法整備が完了した専任不要上限額の引き上げ。23年1月に施行する。

 業界の担い手不足が深刻化するなか、国土交通省は監理技術者の専任義務などを規定する技術者制度の見直しを進めている。2022年5月にまとまった見直し方針を受け、政府は同年6月に「建設業法施行令の一部を改正する政令」を閣議決定した。これに伴って、技術者の専任に関わる金額要件が23年1月に変わった(資料1)。

資料1■ 専任不要の上限額を引き上げ
資料1■ 専任不要の上限額を引き上げ
物価の変動や消費税増に伴い、対象工事の請負金額を引き上げる。このうち、専任技術者を不要とする工事の請負金額上限について改正する政令が22年11月15日に閣議決定された。施行は23年1月1日からだ。カッコ内は建築一式工事の場合(出所:国土交通省の資料を基に日経クロステックが作成)
[画像のクリックで拡大表示]

 見直されたのは、主任技術者や監理技術者の専任が必要となる対象工事の請負金額だ。物価の変動や消費税増などに伴う工事費の上昇を踏まえて、現行の3500万円以上から4000万円以上に引き上げる。監理技術者の配置が必要な下請け金額も4000万円以上から4500万円以上に改める。

 その他、省令改正では、技術者資格の取得要件も変更。技術検定の受験資格を見直し、例えば、大卒や高卒など学歴によって差を付けている実務経験年数の規定を取り払い、1次検定なら1級は19歳以上、2級は17歳以上の全ての人が受験できるようにした。

 また、就学期間中に専門性の高い課程を履修した受検者については1次検定の一部を免除するなどの規定も新たに設けた。なお、これらの技術者資格に関する改正内容の施行は24年4月だ。