
連載
危険な土地・地盤を見抜く
目次
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夜間の土石流で避難は困難、家屋内のどこで寝ればいい?
難易度 ★☆☆☆☆[初級]
ある山間部の集落で、朝方に土石流が発生し、家屋に直撃した。日前から雨が降り続け、前日の昼過ぎには気象庁から土砂災害警戒情報が発令。当日午前4時ごろ、時間雨量39.5mmの大雨の直後に土石流が発生した。土石流の発生源は傾斜20度の0次谷だ。
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首都圏で突然の擁壁崩壊が続出、記録的豪雨もないのになぜ?
難易度 ★★★☆☆[中級]
2023年2月10日、13日と首都圏の閑静な住宅街で土砂災害が立て続けに発生した。どちらも直前にまとまった大雨は降っていない。人的被害は生じなかったが、一歩間違えば大惨事になっていた。
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施工直後の橋脚が最大10cm沈下、矢板引き抜き後の検査で発覚
難易度 ★★★★☆[準上級]
橋長38m、2径間の橋梁新設工事で、下部工の施工後に橋脚の不同沈下が発生した。施工前のボーリング調査によると、河床下の深さ3mまでは薄い粘性土層を挟む緩い砂層であり、その下位はN値30~40の密な砂質土が分布している。河川両岸の橋台は杭基礎、河床部の橋脚は密な砂質土を支持層とする直接基礎形式であり…
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土砂災害危険区域以外は安全か?30度未満の緩斜面の落とし穴
難易度 ★★☆☆☆[準中級]
土地が持つ地盤・地質リスクを知らないがために、工事でトラブルを引き起こす、または災害などで被災するケースが多発している。土地の成り立ちや地形・地質にまつわる知識は建設のプロ、素人を問わず、教養として身につけなければならない。今号から始まるコラムでは実際に起こったトラブル事例を基に、危険な土地・地盤…