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技術士
登録者の45%が建設部門

 技術士制度は、科学技術に関する高度な知識と応用能力、倫理観を持つ技術者を国が認定するもので、技術士は、土木業界で最高位の資格の1つとして位置づけられている。

 技術士は20の技術部門に分かれており、分野を横断して総合的な技術監理を担う総合技術監理部門を合わせると、全部で21ある。文部科学大臣が指定する試験・登録機関の日本技術士会によると、2022年3月時点の技術士登録者数の合計は11万8265人。うち約45%が建設部門の登録だ。次いで総合技術監理部門、上下水道部門、機械部門、電気電子部門の順で登録者数が多い。

 勤務先の業態別では、全体の約79%が建設会社や建設コンサルタント会社を含む一般企業など、約12%が官公庁・法人など、約0.5%が教育機関、約8%が自営だ。

二次の筆記は全て論文方式

 試験は、択一式の筆記による第一次試験と、筆記と口頭を組み合わせた第二次試験の2段階で実施する。

 第一次試験は、学歴や実務経験を問わず受験可能だ。日本技術者教育認定機構(JABEE)の認定を受けた大学の学科などを卒業していれば、受験が免除される。第二次試験は、第一次合格後、またはJABEE認定学科を卒業後、建設などの技術部門では4年、総監部門では7年の実務経験があれば受験できる。

 19年度の試験制度改正後、第二次試験の筆記試験は全て論文方式となった。必須科目と選択科目で構成される。建設部門では選択科目が11分野に分かれており、それぞれ「専門知識と応用能力に関するもの」「問題解決能力および課題遂行能力に関するもの」が出題される。

 口頭試験は筆記試験の合格者が受験する。筆記試験は23年7月、口頭試験は12月から24年1月の間の指定された1日にそれぞれ実施する。受験の申込期限は23年4月17日だ。

■ 技術士第二次試験の部門・科目別合格率
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■ 技術士第二次試験の概要
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