全755文字
PR

 世界から見た日本でのドローン活用は、土木分野では決して遅れを取っていない。特に点検分野では海外に先んじてドローンの実証・導入が進み、多くの知見が機体などの開発に生かされている。

 自動衝突回避機能などを持つ小型ドローンを開発する米Skydio(スカイディオ)はそうした状況に着目。海外初の拠点に日本を選んだ。同社日本法人の柿島英和代表は、「ドローンを飛ばすための制度面や環境面は日米であまり変わらない。一方、日本ならではの緻密な点検体制は米国にないので参考になる」と話す。

 ドローンによるインフラ点検システムの輸出も考えられる。ドバイに本社を置く調査会社のFact.MRによると、ドローンによる橋梁点検の世界市場規模は今後10年で急成長する見込みだ(資料1)。「インフラ老朽化の課題を持つ国は多い。日本の技術が求められる場面は十分にあるのではないか」(柿島代表)

資料1■ ドローン点検は海外の需要も大きい
資料1■ ドローン点検は海外の需要も大きい
ドローンによる橋梁点検サービスの世界市場規模の予測(出所:Fact.MR)
[画像のクリックで拡大表示]

A→ 答えはNO、「インフラ老朽化先進国」のドローン活用を世界が求める