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経産省のSiC投資支援策の狙いは再編、「個社では海外にやられる」
設備投資額2000億円以上の案件のみを対象に
狙いはパワー半導体業界の再編だ。経済産業省は2023年1月19日、炭化ケイ素(SiC)パワー半導体などの設備投資に対して、上限3分の1を資金援助する取り組みを公開した。企業から申請を募り、経済産業省がそれらを審査して原則的に1案件を選ぶ。
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ルネサスが推論1000倍速MPU開発中、現場研究の成果盛り込み23年に投入
動的回路構成ICの改良ときめ細かい枝刈りソフトで実現
ルネサス エレクトロニクスは、同社独自のハードウエアアクセラレーター「DRP(Dynamically Reconfigurable Processor)」を活用することで、MPU(マイクロプロセッサー)のAI(人工知能)処理の高速化を図っている。現在、同社は、CPUコア上のソフトウエアに比べて10…
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半導体支援巡り韓国政府が二転三転、税額控除率25%の大型支援に踏み切る
半導体不況到来で実効性に疑問の声も
半導体産業への支援を巡って与野党の対立が続いている韓国政府の方針が二転三転している。2022年12月末の韓国国会において可決された、半導体などの設備投資を行った大企業に対し投資額の8%を税額控除するという方針をわずか11日で撤回。2023年1月、追加控除を加えると最大25%を税額控除するという新た…
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山形大が塗れる高性能バリア層、コストは蒸着の1/10に
薄くて軽いディスプレーや太陽電池の実用化への課題が解消
山形大学は、水の遮断性能が高いバリア層を室温かつ塗布プロセスで成膜する技術を開発し、展示会「第22回国際ナノテクノロジー 総合展・技術会議(nano tech 2023)」(2023年2月1〜3日、東京ビッグサイト)に出展した。
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産総研が湿度の変化で発電する電池、出力は屋内太陽電池並み
浸透圧を起電力に変える
産業技術総合研究所(産総研)は、展示会「第22回 国際ナノテクノロジー 総合展・技術会議(nano tech 2023)」(2023年2月1〜3日、東京ビッグサイト)に、「湿度変動電池」または「IoTセンサ用湿度変動発電素子」を出展。開発した素子で電磁モーターを回すデモも実演した。
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プリファードの逆転発想お手伝いロボット、「ルンバ」を超える生活革命起こるか
荷物棚動かす自律移動型にしてコスト低減
「2018年に家庭用のパーソナルロボットを開発するミッションを発表してからここに至るまでの道のりは、平たんではなかった。だから、これは重要な一歩だ。パーソナルロボットを実現することで、今後はより多くの環境でロボットを動かせるようになる」
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デンソーがSOEC水素製造技術を初披露、30年までの実用化狙う
条件付き電解効率3.7kWh/Nm3目指す
「グリーンファクトリーEXPO」(2023年1月25~27日、東京ビッグサイト)に出展したデンソーは、同社が開発中のSOEC(Solid Oxide Electrolysis Cell、固体酸化物形水電解)技術の詳細を初めて対外的に公表した。
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地盤沈下が進む日本の5G、エリクソン日本法人社長が語る処方箋
世界の5GのトレンドとなるSub6帯とMassive MIMOの活用
「日本のモバイルネットワークが、世界に出遅れるのを見るのは初めてだ。日本は5G(第5世代移動通信システム)の展開を加速する必要がある」─。こう警鐘を鳴らすのは、スウェーデンの通信機器大手Ericsson(エリクソン)の日本法人エリクソン・ジャパン社長を務めるLuca Orsini(ルカ・オルシニ)…
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楽天モバイル「Open RAN」ラボに潜入、完全仮想化網のノウハウを集積
Open RAN環境に対応した多彩なシミュレーター群
「0円プラン」廃止に携帯事業に伴う大きな赤字、そして「プラチナバンド」獲得を巡る既存3社との舌戦など、2022年も多くの話題を振りまいた楽天モバイル。そんな同社だが、世界的に見ると基地局を含めた仮想化ネットワークの導入や、さまざまなベンダーの基地局製品をオープンインターフェースに基づいて組み合わせ…
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半導体展示会に岸田総理、同盟国で力合わせ2nm世代生産へ
「半導体は持続可能な経済産業を支える最重要物資」
「嘘だろ」。思わぬ“大物ゲスト”の登場に、会場がどよめいた。内閣総理大臣の岸田文雄氏が、半導体装置・材料の展示会「SEMICON Japan 2022」(東京ビッグサイト、開催は2022年12月14~16日)のオープニングセレモニーに登壇したからだ。SEMICON Japan 2021ではビデオメ…
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「縦型GaNはまだこない」、Infineonの講演に波紋広がる
日経クロステックの追加取材に「様子見勧める」
窒化物半導体の国際ワークショップ「IWN 2022」(2022年10月9日~同14日、ドイツ・ベルリン)における基調講演(プレナリーセッション)で、Infineon Technologies AustriaのHerbert Pairitsch氏が「縦型の窒化ガリウム(GaN)パワーデバイスに産業界…
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ラピダスとIBMが戦略的協業、まずはGAA学びに米国へ
Albany NanoTech Complexに社員を派遣して共同開発
先端半導体を手掛ける新会社Rapidus(ラピダス、東京・千代田)と米IBMは2022年12月13日、長期的な戦略的パートナーシップを締結したと発表した。
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半導体産業支援を巡って与野党対立、韓国は世界の主導権を守れるのか
海外に比べて韓国政府による半導体支援額が少ないという指摘
米国など各国政府が半導体を戦略物資として重点施策を打ち出す中、韓国Samsung Electronics(サムスン電子)と韓国SK Hynix(SKハイニックス)という半導体世界大手を抱える韓国内が揺れている。
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米インフレ抑制法対応で揺れる現代自動車、米工場投資見直しも示唆
米国で販売するEVの補助金を得られない恐れ
米国で2022年8月に成立した、再生可能エネルギーを推進する「歳出・歳入法(インフレ抑制法)」への対応を巡り、韓国Hyundai Motor Group(現代自動車グループ)幹部の発言が注目を集めている。インフレ抑制法は、北米で最終組み立てした電気自動車(EV)を対象に、補助金(税額控除)を支給す…
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ペロブスカイト利用タンデムセルで記録続々、ドイツHZBは変換効率32.5%
オールペロブスカイトもPSC-on-Si型を猛追
ペロブスカイト太陽電池(PSC)とシリコン(Si)系太陽電池、あるいは、2種類のPSCを使うタンデム型太陽電池の変換効率がここにきて急伸している。
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キヤノンが監視用途向け新撮像素子、明暗のコントラスト強いシーンも再現
領域別露光で画像合成不要、データ量削減に成功
キヤノンは、画素領域ごとに露光条件を自動で最適化する裏面照射積層型の監視用途向けCMOSイメージセンサーを開発した。フレーム間の画像を比較することで、輝度情報と動きの情報を取得し、チップ内のCPUが複数の露光条件から最適な条件を自動で反映する。
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米研究所がレーザー核融合の“点火”成功 実用現実味、阪大の技術で加速
エネルギーの“黒字化”に、あと100倍超まで迫る
「これは、歴史的な成果だ」─。米国の国立研究所の1つであるLawrence Livermore National Laboratory(LLNL)第13代ディレクターのKim Budil氏は2022年12月13日、米エネルギー省(DoE)主催の会見の場でこう述べた。
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東芝が量子ドット越えの高効率赤色蛍光体、マイクロLEDなどに利用へ
可視光には透明でUV殺菌や偽造防止にも有望
東芝は2022年12月、紫外線(UV)の照射で赤色に強く発光する「透明蛍光体」を開発し、サンプル出荷を開始した。また、技術の詳細を福岡市で同年12月14〜16日に開催されたディスプレー技術の学会「The 29th International Display Workshops(IDW’22)」の招…
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「AIは論理合成に匹敵する革命」、SynopsysのCEOがEDAの未来を展望
EDAの進化が高性能な半導体を生み、その上で動作するAIがEDAを進化
半導体設計に使うEDA(Electronic Design Automation)で業界最大手の米Synopsys(シノプシス)。同社の創業者であり、現在、会長兼CEO(最高経営責任者)を務めるAart de Geus氏に話を聞いた。
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豊田中研が電池を“3D化”、容量と出力の両立を実現
電池の“糸”から不織布のように自在に成型
豊田中央研究所は2022年11月9日、開催中だった電池技術の学会「第63回 電池討論会」で、独自開発した「ファイバー電池」について発表した。1コマ20分の発表枠を連続3コマ使った発表(講演番号2C15~17)で、多くの参加者の注目を集めた。これまで2次元的であった電池の電極構造を、3次元(3D)化…