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Siウエハー上に製造したCNTプロセッサー。テスト回路が周囲に設けられている。(写真:Max Shulaker/MIT)
Siウエハー上に製造したCNTプロセッサー。テスト回路が周囲に設けられている。(写真:Max Shulaker/MIT)
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 米Massachusetts Institute of Technology(MIT)の研究者は、カーボンナノチューブを半導体とするトランジスタ(CNFET)から成る16ビットプロセッサー「RV16X-NANO」を試作した(図1)。実装したトランジスタ数は1万4702個で、既存のCNTコンピューターの数十倍と最大規模である。

図1 1万4702個のCNTトランジスタを実装
図1 1万4702個のCNTトランジスタを実装
MITが開発したCNTプロセッサーの設計イメージ。テスト回路は含まれていない。(図:Max Shulaker/MIT)
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 開発したのは、MIT ProfessorのMax Shulaker氏の研究グループ。同氏は、以前所属していた米Stanford Universityの研究室でCNFETを178個用いたCNTマイクロプロセッサーを2013年に試作していた1)。今回のCNFET数はその約79倍。2013年時の命令セットは主に組み込み用途向けのMIPSアーキテクチャーの一部だったが、今回は高性能サーバーでも利用可能な「RISC-V」を採用した。

 RV16X-NANOのCNFETのチャネル長は1.5µmで動作周波数は約1MHzと遅い。性能上は米Intelが1978年ごろに発表したマイクロプロセッサー「8086」に近い。ただし、今後急速に微細化を進めて数年以内に、最先端の5nm世代の性能実現を目指すという。