米Google(グーグル)は2019年10月15日、米ニューヨークでハードウエア関連の発表会「Made by Google」を開催し、同社のスマートフォン「Pixel」シリーズの最新機種「Pixel 4」を発表した。ディスプレーサイズは5.7型で、同6.3型の「Pixel 4 XL」も用意した。いずれもミリ波センサー(ミリ波レーダー)によるジェスチャー操作機能を搭載したほか、AI(人工知能)技術によるカメラや音声認識などを強化した。Pixel 4を799米ドルから、Pixel 4 XLを899米ドルからで2019年10月に発売した注1)。
新しく搭載したミリ波センサーは、スマホに触れることなく手の動き(ジェスチャー)だけで、ある程度の操作を可能にするためのもの(図1)。ミリ波によるジェスチャー操作機能は、研究開発部門「ATAP(Advanced Technology and Projects)」において、「Project Soli」の名称で研究開発が進められていた技術である。Soliの発表の際は、指先の細かな動きまで検知できることをアピールしていた。今回の発表会では、手の大まかな動きを検知している様子を見せていた。発売当初は指先の動きの検知には対応せず、後日、ソフトウエアアップデートで対応するかもしれない。
ジェスチャーを認識できることから、ゲームキャラクターなどの仮想キャラクターとのインタラクションも可能になるとする。その例として発表会では、画面内の「ピカチュウ」に向かって手を振ると、ピカチュウが反応する、というデモを見せた(図2)。
発表会では、プライバシーとセキュリティーの重要性を強調。ミリ波センサーで取得したデータは端末内で処理され、Googleの他のサービスで保存されたり、共有されたりすることはないとする。ユーザーの顔データも、Pixel 4内のセキュリティーチップ「Titan M」に保存されるという。