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適温蓄冷材は液晶が真冬のスキー場でも固体化せず、真夏の海岸でも液体化しないように相転移温度を制御する技術を応用している。主成分を水としながら−24℃〜+28℃の範囲内で所定の温度に制御できる。(写真:日経クロステック)
適温蓄冷材は液晶が真冬のスキー場でも固体化せず、真夏の海岸でも液体化しないように相転移温度を制御する技術を応用している。主成分を水としながら−24℃〜+28℃の範囲内で所定の温度に制御できる。(写真:日経クロステック)
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 冷凍食品輸送でのドライアイスの代替を目指す。カーボンニュートラル(炭素中立)の実現を目標に二酸化炭素(CO2)排出削減に産業界がアクセルを踏むなか、シャープが新たな挑戦に乗り出している。同社は2021年5月24日、冷凍輸送時の蓄冷材として活用できる、融点が−22℃の「適温蓄冷材」を開発したと発表した(図1)。

図1 内容量500gの容器に入れた「適温蓄冷材」
図1 内容量500gの容器に入れた「適温蓄冷材」
色素を添加した右側が今回開発した融点−22℃の蓄冷材。容器の寸法は14cm×22cm×2.1cm。適温蓄冷材はこれまで、停電が多いインドネシア市場向けの冷蔵庫、ワインを適温にするワインスーツ、暑熱対策製品、ワクチンをはじめとする医薬品輸送の保冷バッグなどの実用化例がある。(写真:日経クロステック)
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 現在、EC(電子商取引)での冷凍食品の宅配や、BtoBにおけるレストランなどへの食材配送では、保冷にドライアイスが使われている。国内ではドライアイスの年間消費量は30万トン強で、そのうち食品保冷は約8割を占めるという。ところが、ドライアイスは近年、原料となる工業用CO2の不足などによって夏場を中心に品薄傾向が続いている。CO2は石油精製所などで副産物として生成されるが、国内で原油処理量が減っている関係でCO2の生産能力も低下している。CO2排出削減の機運の高まりもあって、冷凍輸送の現場ではドライアイスに代わる蓄冷材が求められている。