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 日本の半導体材料メーカーなど12社が、先端半導体パッケージ材料の開発を迅速化する共同研究を2022年度内にも本格化する。半導体を高性能化する「3次元実装」などの技術進化で製造プロセスが複雑化するなか、半導体メーカーからの手戻りが減ることで開発期間を短縮し、半導体メーカーへの提案力も高める。

 材料大手の昭和電工マテリアルズが主導するコンソーシアム「JOINT2」には、材料メーカーや装置メーカーなど12社が参画し、半導体後工程で使う次世代パッケージ材料を共同で開発・評価している(図1)。サプライヤー間で技術を持ち寄って製造プロセスを構築することで、顧客が要求する材料を迅速に提供するのが狙いだ。近年は台湾積体電路製造(TSMC)や米インテルといった大手半導体メーカーが3次元実装技術の開発に注力しているが、技術的な複雑さが高まり、開発や評価の長期化が課題になっている。

図1 JOINT2の主要拠点になる昭和電工マテリアルズの「パッケージソリューションセンタ」の様子
図1 JOINT2の主要拠点になる昭和電工マテリアルズの「パッケージソリューションセンタ」の様子
(写真:昭和電工マテリアルズ)
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 材料メーカーが1社単独で材料を開発しても「他の材料との相性が悪い」「デバイスの製造プロセスに適用できない」といった理由で半導体メーカーからつくり直しを求められることが少なくない。今回、関連する複数の材料サプライヤーが連携して製品やプロセスをつくり込むことで、「手戻りを減らせ、開発・評価を迅速化できる」(昭和電工マテリアルズ理事の阿部秀則氏)という。

 実際に試作した材料の物性評価にかかる期間は半減できており、本格稼働により今後はさらに短縮できる見込みだ。手戻りが減ることでコスト削減が可能になり、半導体メーカーへの提案力も強まるので、参画サプライヤーの地位向上や競争力につながりそうだ。