米Micron Technology(マイクロンテクノロジー)は、最先端DRAM製造プロセス「1β」(図1)の量産体制が整ったこと、および同プロセスで造ったスマートフォン向け製品のサンプルチップの出荷を始めたことを2022年11月1日(現地時間)に発表した。同プロセスでの量産は日本で開始し、次は台湾で行うことからか、同社はアジアのメディアに向けてオンライン説明会(図2)を2022年11月2日(日本/韓国/中国/台湾時間)に開いた。
同社は日本でのDRAM製造に力を入れており、例えば2019年にはマイクロンメモリジャパン(旧エルピーダメモリ)の広島工場(広島県東広島市、図3)に新棟を建設した。こうしたMicronの考えと、いわゆる経済安保の観点から半導体復権に力を入れている日本政府の意向が合致し、2022年9月に日本政府はMicronの日本におけるDRAM生産に助成金を交付することを決めた。具体的には、Micronの広島工場における生産計画を、日本政府から「特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律」に基づく特定半導体生産施設整備等計画として認定し、最大約465億円の助成金の交付を実施する予定になった。オンライン説明会に登壇したMicronのThy Tran氏(Vice President of DRAM Process Integration)によれば、1βでの製造はまず日本(広島)で始めて、次は台湾で行うとする。