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 米国サンフランシスコで2月17~21日に開催された半導体の国際学会「ISSCC(International Solid-State Circuits Conference) 2019」では、ロボットやドローンに搭載することを目的としたSoCやディープラーニング(深層学習)高速化チップの発表が相次いだ。ロボットとディープラーニングに関する話題を中心にISSCC 2019を振り返ろう。

Intelがロボ用SoC

 米IntelはLIDARや赤外線カメラなどを備えた自律移動ロボット向けのSoCを発表した。このSoCは、センサデータを処理するリアルタイム・サブシステム用のx86プロセッサコア、自己位置推定や地図作成、衝突防止の処理用のDSPコア、経路計画とモーションコントロール用のハードウエアアクセラレータ、音声検出アクセラレータ、物体認識用のCNN推論のアクセラレータ、アプリケーション用のx86プロセッサコアなどで構成する。ISSCC 2019では、同SoCを搭載した複数のロボットが同一の地図を参照しながら行動するデモを実演した(図1)。

図1 Intelが開発したSoCを搭載するロボット
図1 Intelが開発したSoCを搭載するロボット
520mAhの小型2次電池で最大2時間の自律走行ができる。同社は複数のロボットを無線経由で連携させるシステムを「Distributed Autonomous and Collaborative Multi-Robot System」と呼ぶ。
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 同SoCのポイントは、演算負荷が重い経路計画とモーションコントロールを、ハードウエア処理できるようにしたこと。これによって消費電力を大幅に削減した。ダイサイズは4mm×4mm、動作周波数は80~365MHz。ロボット運用時の平均消費電力は37mWと小さい。発表者でIntelのインド・バンガロール拠点に所属するVinayak Honkote氏は、「(今回500MHz動作の「Atom」プロセッサを搭載する同社の組み込み用ボード)『Intel Edison』で各種機能をソフトウエア実装するより消費電力を10分の1に削減できる」と言う。