
米国ピッツバーグを拠点とする非営利団体のARM(Advanced Robotics for Manufacturing)Instituteは、米国政府がサポートする『Manufacturing USA』という製造業ハブの1つで、ロボット企業、スタートアップ、大学などの225組織を会員として抱えている。
目的は、ロボット技術によって米国の製造業を前進させることだ。具体的には、「ロボットを利用した研磨仕上げ」、「柔らかい素材のハンドリングとダイレクト3Dドレーピング」などのプロジェクトを進めており、その成果によってインパクトを与えようとする。ARMのCOOであるJay Douglass氏に同組織の活動について聞いた(図1)。
ARM Instituteが設立されたきっかけを教えて欲しい。
Douglass氏:2017年に米Carnegie Mellon University(CMU)の教員が政府に提出したプロポーザルがコンペで勝ったことで、ここにARM Instituteが生まれた。ロボット技術によって米国製造業の競争力を高めることが目的で、当初は7年間の契約の下に活動を進める。他にも応募があった中で我々が勝ったのは、ロボット教育と研究面で最高の機関であるCMUの存在に加えて、ピッツバーグという製造業の歴史を持つ地域性が評価されたものだろう。この地域には、ロボットとAI関連会社も70社ある。