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米カリフォルニア州の車両管理局(DMV)は2020年2月末、同州の公道で実施された自動運転車の2018年12月からの1年間の試験結果をまとめた報告書を発表した。目を見張るのが中国系企業の躍進ぶり。米Waymoを超える結果を出した企業もあった。サンフランシスコ市を中心に試験を繰り返す米General Motorsの子会社も肉迫する。

 カリフォルニア州の車両管理局(DMV :Department of Motor Vehicles)は、同州の公道で自動運転車の試験の実施を許可した企業に対して、過去1年間(前年12月から11月まで)の実績の報告を義務付けている。この結果は毎年、同局がまとめて「Autonomous Vehicle Disengagement Reports」として2月ごろに公表する。各社の自動運転車の技術水準や米国での自動運転車開発の力の入れ具合を探る資料として、自動車業界やIT業界で注目されている。

 中でも、自動運転の技術水準を示す指標が、「離脱当たり走行距離(Miles per Disengagement)」である(本記事では、以下、自動運転継続平均距離とする)。離脱(Disengagement)とは、自動運転車の運転席にいるテストドライバーの判断で自動運転機能をオフにしたり、同機能が判断に迷ってテストドライバーに運転を引き継がせたりすることを指す。走行する場所や状況といった試験時の環境は各社や各車両によって異なるものの、離脱が発生せずに走れる距離が長いほど、自動運転機能が優れるという目安になる。

 2017年度と2018年度の報告書では、自動運転継続平均距離において、米Googleから独立した米Waymoの結果が圧倒的に優れていた(図1表1)。今回も優れた成績を残したものの、その王座から陥落。代わりにその座に就いたのは、中国Baidu(Baidu USA)だった。

図1 自動運転で躍進する中国勢
図1 自動運転で躍進する中国勢
2019年度通期の報告書で自動運転継続平均距離の上位5社を抜粋して掲載した。平均距離に関して、中国系企業の躍進ぶりが目立った(a)。総走行距離でも中国系企業の伸びが著しい(b)。(DMVのデータを基に日経クロステックが作図)
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表1 「2019年度通期(2018年12月~2019年11月)」の結果と前期の比較 
社名・団体名・組織名の赤色は中国系。表内のオレンジは顕著な数字を示したところ。(DMVのデータを基に日経クロステックが作成)
表1 「2019年度通期(2018年12月~2019年11月)」の結果と前期の比較 
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