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Appleの成績が急上昇

 米国の大手企業も自動運転技術の開発に余念がない。注目すべきは米Appleである。前回、総走行距離約12万8300kmに対して、離脱回数は約6万9510回で、自動運転継続平均距離は約1.8kmと、惨憺(さんたん)たる結果だった。そのためか、2019年1月にAppleの自動運転開発部門で、200人規模の人員削減が行われたと米CNBCなどが報じた2)。その後、自動運転技術の新興企業である米Drive.aiを同年6月に買収(図10)。自動運転技術の開発に依然として力を入れていることが分かった。

(a)サンフランシスコで停車中のZooxの自動運転車
(a)サンフランシスコで停車中のZooxの自動運転車
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(b)Drive.aiの自動運転車
(b)Drive.aiの自動運転車
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(c)パロアルト市を走行するLyftの自動運転車とみられる車両
(c)パロアルト市を走行するLyftの自動運転車とみられる車両
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(d)TRIの自動運転車
(d)TRIの自動運転車
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図10 カリフォルニア州を走行する自動運転車
主要な企業の他にも、さまざまな企業がカリフォルニア州の公道で自動運転の試験を実施している。例えば、ZooxやDrive.ai、Lyft、Toyota Research Institute(TRI)である。なお、Drive.aiはAppleに2019年6月に買収されてから、公道試験を実施していない。(画像:(a)、(c)、(d)は日経クロステック、(b)はDrive.ai)

 今回の報告書には、こうした動きが如実に表れている。Appleは、自動運転車として70台の承認を受けたものの、実際に走行させたのは23台にとどまる。この23台で走行を始めたのは2019年6月からで、2018年12月から2019年5月まで0kmである。その結果、今回の総走行距離は約1万2100kmと、前回の1/10以下になった。一方で、自動運転継続平均距離は約189.7kmと、前回の100倍以上になった。

 対してDrive.aiが公道試験を実施したのは、Appleに買収される2018年12月から2019年5月まで。そこまでで、総走行距離は約6396kmだった。自動運転継続平均距離は約85.3kmと、前回より成績を落とした。

 AppleにDrive.aiを加えた、Appleの「新生・自動運転開発部門」の成果では、総走行距離が約1万8500kmで、離脱回数は139回、自動運転継続平均距離は約133kmとなる。自動運転継続平均距離は、前期のDrive.ai並みと言える。