Emerging Tech
目次
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「国産ドローン」の逆襲、品質勝負の産業分野に勝ち筋
“競技のルール"が変わる─。中国DJIがホビーや空撮用途で圧倒的な地位を築いてきたドローン市場に大変化が訪れる。ゲームチェンジャーは「産業ドローン」。インフラの点検や測量、物流、警備などの分野で“空の産業革命"を起こす。深刻な人手不足や高齢化に直面する日本で鍛えたドローン活用が、中国を抜き世界をリ…
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3つの強誘電体素子に明暗、超省エネのBNNに勢い
VLSI2020報告
2020年のVLSIシンポジウムは、実用化済み、または実用化寸前の技術の発表が減り、基礎研究への回帰色が強かった。3種類の強誘電体素子は実用化までの距離に差が出始めた。2値のニューラルネットワーク「BNN」を米Intelが発表するなど、現在の数百倍という超省エネルギー技術の実用化が見えつつある。
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新iPad Proの「LiDAR」を分析、SPADセンサーとDOEで実現
2020年3月に発売された新型「iPad Pro」。目玉となっているのが、背面カメラに搭載された「LiDARスキャナー」だ。日経エレクトロニクスは技術者の協力をもとに、実機を分解・分析した。
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NVIDIAが新アーキテクチャーのGPU「A100」、新浮動小数点形式「Tensor Float 32」を導入
日経Roboticsから今月の1本
米NVIDIA社は2020年5月、新しいGPU「A100」を発表した(図1)。「Ampere」と呼ぶ新しいアーキテクチャーを採用し、ディープラーニングでの学習時や推論時の処理性能を高めた。同社の「Volta」世代の従来GPUに比べて20倍の性能を備えるとする。
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標準装備になったドラレコ、記録機器の枠を飛び出す
小型デジカメから汎用センサーへ、売れ筋4機種を分解
相次ぐあおり運転事件を受けドライブレコーダーの市場が拡大している。全方位を録画したいというニーズから、高機能化・高価格化も進んでいる。今後5G対応によるクラウドとの連携によって、単なる録画装置を超えて、新たなビジネスを生みだすキーデバイスとなりそうだ。
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軍事用から産業用に進出する米Sarco社、90kg持ち上げられる全身型装着ロボを投入
日経Roboticsから今月の1本
1980年代に米University of Utahのスピンオフとして創設されたSarcos Robotics社(サルコス・ロボティクス)は、これまで人間の力を増強する巨大ロボットアームなどを開発してきたことで知られる。
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これぞ「脳」の実力の片鱗?AIの主役はDNNからSNNへ
人工知能(AI)の研究は、生体の脳の機能をいかにモデル化(単純化)するかの研究でもある。この2年ほどで、これまでの深層ニューラルネットワーク(DNN)に比べて、より脳に近い「スパイキングNN(SNN)」が、省エネルギーでDNNを凌駕する結果を出すようになってきている。米国のIntel、IBMなどが…
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海外新興企業の建設向けロボットが集う、マーキングや進捗管理などを自動化
日経Roboticsから今月の1本
2019年1月に米国のシリコンバレーで発足した建設ロボットの業界団体「Construction Robotics Forum」の1周年を記念し、サンフランシスコで2020年3月2日(現地時間)に関連イベントが開催された。
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テクノロジーで脱「4密」、アフターコロナ社会の基盤に
「断密テック」で集・近・閉・触による感染拡大を防ぐ
新型コロナウイルス感染症対策として叫ばれる「3密」。密閉空間・密集場所・密接場面を避けることが感染予防の基本だが、編集部ではさらに、公共空間で不特定多数の人が同じ物を触る「密着」の回避も重要と考える。こうした対策ではテクノロジーの活用が威力を発揮する。アフターコロナの社会で求められる「断密テック」…
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“国民病”の認知症、テクノロジー、活用で早期発見や症状緩和へ
将来は65歳以上の5人に1人が発症するとされる認知症。超高齢化社会に突入する日本にとって、その対応は喫緊の課題だ。認知症を早期に発見して対策を施すために、AI(人工知能)などの最新技術への期待が高まっている。同時に、認知症の人が社会で自分らしく生活できるように支援する技術の開発も活発になってきた。…
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コロナが変える業界の常識、IT、製造、建設で非連続な変化
日経クロステック編集長、緊急座談会
新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっている。先はまだ見えないが、いずれは終息するだろう。14世紀、ペストによって封建制度が崩壊し、ルネサンスが興った。
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スポーツデータ×AIが大市場に、グーグルとアマゾンが火花散らす
MIT SSAC 2020報告
2019年から2025年までに年平均で約20%成長し、2025年の世界市場は約350億米ドル(1ドル110円換算で3兆8500億円、米Grand View Research調べ)。こんな高成長が期待されるテクノロジー分野がある。AI(人工知能)やIoTなどの先端技術を駆使する「スポーツテック」だ。…
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新型コロナ拡散防止にテレプレゼンスロボット、5GやAI活用した遠隔診療解禁へ期待高まる
日経Roboticsから今月の1本
韓国では新型コロナウイルス拡散防止のために、全国の小・中・高校が当初2020年3月2日に予定していた新学期の開始を1週間延期した。中国人留学生が多い大学では、冬休みを終えて中国から韓国に戻ってきた留学生を寮に集めて2週間隔離した。その間、毎日3食のお弁当とおやつ、消毒剤、マスクを大学の費用で提供す…
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テスラが常識外の“集中ECU”、部品が激減、ヒューズは消滅
米テスラ(Tesla)が繰り出した電気自動車(EV)「モデル3」には「ボディー・コントローラー(BC)」と呼ぶ基板群がある。車両に散らばるECU(電子制御ユニット)を集中させた部品だ。この採用の結果、ワイヤーハーネスが激減し、ヒューズが消えた。BCとはどのような部品なのか。技術者らとともに迫った。
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自動運転で中国勢が躍進、Waymoが王座から陥落
米カリフォルニア州の車両管理局(DMV)は2020年2月末、同州の公道で実施された自動運転車の2018年12月からの1年間の試験結果をまとめた報告書を発表した。目を見張るのが中国系企業の躍進ぶり。米Waymoを超える結果を出した企業もあった。サンフランシスコ市を中心に試験を繰り返す米General…
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京セラがソニーで作った、「エンタメ歯ブラシ」
異色のオープンイノベーションの舞台裏
「新規事業を立ち上げろ」。昨今、どんな会社でもこうした指令が経営層や上司から降ってくることが多い。しかし、新規開発案件の大半は社内でもまれるうちに行き場を失い、日の目を見ない。大企業ならなおさらだ。そんな中、2020年3月を目安にクラウドファンディング支援者に届けられる、幼児用の仕上げ磨き専用歯ブ…
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成層圏を連続無着陸飛行、「空飛ぶ基地局」が実現へ
地上20kmの成層圏を数カ月〜1年間の長期間に渡って無着陸で飛行できる無人飛行体「HAPS(High Altitude Platform Station、またはHigh Altitude Pseudo Satellite)」。NTTドコモやソフトバンクなどの大手移動通信事業者が、基地局として活用す…
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「手術支援ロボ」最前線、国産で王者・ダビンチに挑む
手術を支援するロボットの開発が世界中で活気づいている。現在は内視鏡手術を支援する「da Vinci(ダビンチ)」が独走状態だが、“神の手”と言われるような一部の医師にしかできない手術の一般化を可能にするようなロボットの開発や、国内では打倒ダビンチを目指すロボットの実用化が近づいている。
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MEMS技術がさらに進化、新手法や日本製装置が後押し
「IEEE MEMS 2020」国際会議より
MEMS(微小電子機械システム)分野の旗艦学会「IEEE MEMS 2020(The 33rd IEEE International Conference on Micro Electro Mechanical Systems)」(2020年1月18~22日、カナダ・バンクーバー)で、東北大学教授…
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地上と空中で競う米国の在庫管理ロボット、荷物の仕分けや搬送も自動化が加速
日経Roboticsから今月の1本
米国のリテール(小売り)業界でロボットが浸透しつつある。同業界の世界最大級のイベント「NRF 2020:Retail's Big Show & Expo」(2020年1月12〜14日、ニューヨーク)で小売業界に向けたロボットの提案が相次いだ。