Emerging Tech
目次
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時価総額でVW超えのテスラ、「モデル3」分解に見る先進性
日経クロステックと日経BP 総合研究所は共同で、米テスラの電気自動車(EV)、「テスラ モデル3」および「同モデルS」を分解・分析した。ここで見えてきたのは、従来のしがらみを持たない企業ならではの先進的な車両アーキテクチャーである。ECU(電子制御ユニット)の激減、メーターやヒューズの省略など、さ…
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RFIDタグとIoT端末に新潮流、価格1円/枚実現に現実味
スマートフォンなど既存のインフラを転用することでシステムの導入コストを大幅に低減したり、アンテナだけでなく無線送信回路も印刷技術で作製したりしたRFIDタグやIoT端末が登場してきた。
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米国の製造業をロボット技術で前進させる、非営利団体ARMの取り組みとは
日経Roboticsから今月の1本
米国ピッツバーグを拠点とする非営利団体のARM(Advanced Robotics for Manufacturing)Instituteは、米国政府がサポートする『Manufacturing USA』という製造業ハブの1つで、ロボット企業、スタートアップ、大学などの225組織を会員として抱えてい…
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ソニーのクルマ、トヨタの街づくりが示す未来
「CES 2020」詳報
世界最大級のコンシューマーエレクトロニクス関連の展示会「CES」で、日本企業が主役を張ったのは、デジタル家電が全盛だった2000年代前半以来のことかもしれない。2020年1月7日~10日に開催された今年の展示会では、ソニーの電気自動車(EV)やトヨタ自動車のスマートシティー構想に世界が沸いた。この…
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パワエレ市場の成長に期待感、システム/要素技術で差異化へ
「NE主催 パワー・エレクトロニクス・アワード 2019」の贈賞式が2019年12月6日に開催された。パワエレ市場はエネルギーやモビリティーなどの用途が牽引する形で競争が激化している。勝ち抜くには「差異化」が必要だ。そのヒントを得ようと、会場には多くの聴講者が訪れた。本稿では贈賞式と受賞記念講演、…
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素子技術全体に刷新の風、強誘電体が台風の目に
2019 IEDM報告
2019年12月開催の半導体素子技術の国際学会「2019 IEEE International Electron Devices Meeting (2019 IEDM)」では、メモリー、トランジスタ構造、そして3次元集積技術まで、従来路線の継続ではなく、半導体素子技術の大掛かりな再編や刷新につなが…
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低遅延映像配信に価格破壊、AI、5Gが制作現場を変革
誰でもネットの放送局(第2回)
これまでテレビ局のような専用設備が必要だった大規模な聴衆に向けてのライブ中継が、個人でもできる未来が近づいている。既に4Kに対応したビデオカメラは安いもので数万円で入手できるほど低価格化が進み、映像を数秒などと非常に短い遅延で数万人に配信するクラウドやCDN(Content Delivery Ne…
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グーグルが明かした音声認識の実力、「バリアフリー化」も視野
日経Roboticsから今月の1本
米グーグルが、ディープラーニング(深層学習)を活用することで「コミュニケーションの壁」を取り払うための技術開発に注力している。同社はその取り組みについて2019年10月末、報道機関向けに米国マウンテンビューで説明会を開催した。
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太陽光パワコンでも最大手、ファーウェイの半導体応用力
分解装置と基板解析で見えた新技術
中国ファーウェイ(Huawei Technologies)は、太陽光発電向けパワーコンディショナー(パワコン)の世界市場でここ数年トップシェアを獲得している。米中貿易摩擦が深刻化する逆風下でも依然として高い競争力を誇る。強さの源泉は何か。同社製品を分解したところ、市場ニーズに合う半導体応用技術を適…
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遅延はもはや地デジ並み、映像配信が“ライブ”の主役へ
誰でもネットの放送局(第1回)
再生映像がすぐに途切れたり、アクセスが集中してサーバーがダウンしたり……。テレビで放送される大規模イベントでは使えない。そんな風に見られていた「映像配信」が、急速な進化を遂げている。最近では、地上デジタル放送と同等の遅延時間を実現する技術が登場し、同時アクセス数でも最高で1000万人以上の規模にも…
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SiC/GaNを生かす独創技術、早大・巽研究室が最優秀賞に
「パワー・エレクトロニクス・アワード2019」審査会
日経エレクトロニクス(NE)は、2019年10月に「NE主催 パワー・エレクトロニクス・アワード2019」の最優秀賞を決める審査会を開催した。同アワードは、国内の大学や高等専門学校(高専)の理工系研究室とエレクトロニクス分野のスタートアップ企業の研究開発を応援する「NEイノベーション・アワード」の…
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Intelなどに続きArmもグーグルの「bfloat16」、完全自動運転に向けて業界団体も発足
日経Roboticsから今月の1本
英Arm(アーム)は、2019年10月8~10日(米国サンノゼ)に年次プライベートイベント「Arm TechCon 2019」を開催した。AI技術関連で注目を集めたのが、同社の「bfloat16」への対応である。
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「街乗りだけなら充電作業なしでEVが走る」、GaAs系の超高効率太陽電池で現実味
ガリウムヒ素(GaAs)系の超高効率太陽電池はこれまで、変換効率はSi系太陽電池の2倍近くと高いが、製造コストが高価なため、人工衛星など限られた用途にしか使われていなかった。今、コストをこれまでの1/200に低減する技術開発が進展している。街乗り用EVが必要とするエネルギーの大半を太陽電池で賄える…
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ImageNetをわずか60秒で学習、自社開発AIプロセッサーで攻めるHuawei
日経Roboticsから今月の1本
AI(人工知能)用のプロセッサーで、中国Huaweiが攻勢に出ている。2019年8月や9月に開催されたイベントにおいて、深層学習(ディープラーニング)の学習用プロセッサーや同プロセッサーを搭載したサーバー、クラスターをアピールした。
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分解写真で見る2019年版iPhone、巨大なフレキシブル基板とお家芸の2階建て基板に得心
2019年9月20日、米アップル(Apple)は新型のiPhoneを発売した。超広角と望遠を加えた3眼カメラを備え、iPhoneシリーズで初となる「Pro」を冠した「iPhone 11 Pro」と大画面タイプの「iPhone 11 Pro Max」、比較的価格を抑えた「iPhone 11」である。
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次世代規格VVCが標準化へ、AV1超え圧縮率で巻き返し図る
頭打ち感のある映像符号化、次の一手は(技術編)
世界の大手IT企業「GAFA」たちが作り上げた映像符号化方式(動画コーデック)「AV1」が主役に立とうとしている。追いかけるのが、現在国際標準化に向けて規格策定中の「VVC」だ。VVCはAV1を超える符号化性能を誇るものの、符号化の改良に頭打ち感があり、性能上限が見えてきている。さらなる発展には、…
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SiC-CMOSや激安ウエハー、パワー半導体が多様に進化
SiCの国際学会「ICSCRM 2019」報告
SiCパワー半導体業界に、産業界と学界の技術者が混じり合い、多様な進化を遂げる姿が見えてきた。市場ではSiパワー半導体との競争にさらされているSiCだが、SiCでCMOS半導体を実現する技術や、桁違いの低コスト化をもたらすウエハー製造技術など技術は確実に進んでいる。SiC材料に関する国際会議で、参…
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ヤマトHDとヘリ大手のBellが「空飛ぶトラック」、30kgを可搬、次世代物流の標準狙う
日経Roboticsから今月の1本
物流大手のヤマトホールディングス(YHD)と大手ヘリコプターメーカーの米Bell Textronは、2025年までの実用化を目標に共同で開発中の「空飛ぶトラック」の進捗状況を明らかにした。Bellが開発したドローンに、YHDが開発した新型輸送容器を搭載する。
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ついに日本も5G時代へ、「つながらない問題」克服が課題
2019年9月20日、NTTドコモがラグビーのW杯中継を皮切りに、第5世代移動通信サービス(5G)のプレサービスを始めた。ところが世界に目を向けると、5Gサービスや機器市場における日本の出遅れぶりが見えてくる。
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「1チップ5G」と「AI家電」のIFA、日本勢は新音響技術で存在感
2019年9月6~11日にかけてドイツのメッセベルリンで開催された「IFA 2019」。IFAは、毎年1月に米国・ラスベガスで開催されるCESと並ぶ世界最大級のコンシューマーエレクトロニクスの展示会である。