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目次
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「100点まであとわずか」 日産ノート、理想の走りは譲れない
日産「e-POWER」開発物語(6) 最終回
新たに開発するクルマの乗り心地を判断する達人。それが「評価ドライバー」と呼ばれる存在だ。乗った瞬間にそのクルマの課題が手に取るように分かるという。日産自動車(以下、日産)の大ヒット車「ノート e-POWER」の裏にも達人はいた。そのテスト走行。
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「背筋も凍る」大問題 日産ノート、試乗後に立ちはだかった壁
日産「e-POWER」開発物語(5)
数々の苦難を乗り越え、日産自動車(以下、日産)の開発チームはついに「ノート e-POWER」の最初の試作車を造った。商用化に向け、誰もが完成は近いと期待していた。ところが、いざクルマに試乗すると、その場にいた全員が凍り付く大問題が浮上した。開発チームは課題解消に向け、その日から毎晩のように会議を重…
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「頼む、小さくなってくれ!」、日産ノートで崩れた希望的観測
日産「e-POWER」開発物語(4)
日産自動車(以下、日産)が技術資産を利用して生み出した「ノート e-POWER」。開発当初は、既存のエンジンやモーターなどの流用を想定していた。しかし、車体に大型部品をどのように搭載するかというパッケージングをいざ考え始めると、そんな想定を打ち砕く課題が噴出。部品が大きすぎて、単純な流用では車体に…
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22年度は5Gの体感品質を高める、エッジAIで最適な無線環境をつくる
ソフトバンク佃英幸CTOインタビュー
2022年3月末に5G(第5世代移動通信システム)の人口カバー率90%を達成したソフトバンク。同社社長執行役員兼CEO(最高経営責任者)の宮川潤一氏は2022年5月の決算会見で「2022年度にラスト集中投資し、5Gのエリア展開を一段落させたい」と語った。
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5Gをど真ん中に、値下げから反転 金融事業は20%成長へ
KDDI髙橋誠社長インタビュー
KDDIは2022年5月13日、2023年3月期から2025年3月期まで3カ年の中期経営戦略を発表した。5G(第5世代移動通信システム)を中核に据え、通信と非通信の両輪で成長を図る狙いだ。NTTドコモやソフトバンクが、料金引き下げの影響で成長の軸足を非通信に移す戦略に対し、KDDIは値下げ影響を脱…
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Mooreの法則に陰りが見えた時こそ、日本の半導体産業に勝機が訪れる
[テクノ大喜利まとめ]激動の半導体業界、10年先の姿を探る
デジタルトランスフォーメーション(DX)、自動車業界でのCASE(ネット接続、自動運転、カーシェア、電動化)、脱炭素化……。これら近未来の社会基盤となるメガトレンドは、半導体の確かな成長と安定した供給なくして成立しない。ところが、現在の半導体業界は大変革期にあり、技術的にもビジネス的にも確かな先行…
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「もっと燃費を上げよ」、覚悟のエンジンフル始動
日産「e-POWER」開発物語(3)
エンジンを発電専用に使い、モーター駆動で走る電動パワートレーン「e-POWER」。日産自動車(以下、日産)社内でも前例のない開発は、行き詰まりと方向転換の連続となった。エンジンの発電タイミングを制御するエネルギーマネジメント(以下、エネマネ)領域もその1つ。燃費向上のため、開発チームは覚悟を迫られ…
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UCIeは半導体のゲームチェンジャー、日本企業は正対して産業再興に生かせ
[テクノ大喜利まとめ]チップレット標準化が変える半導体ビジネス
半導体業界を代表する企業10社が、複数のチップレット(小さな半導体のダイ)を相互接続するための通信方式のオープン規格「Universal Chiplet Interconnect Express(UCIe) 1.0」の仕様を公開。その活用と普及に向けたエコシステムの整備を促進するコンソーシアムを設…
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「この動き、楽しくないですか?」、部品削減を強みに変える逆転発想
日産「e- Power」開発物語(2)
2016年投入の日産自動車(以下、日産)「ノート e-POWER」。エンジンを発電専用に使いモーター駆動で走るシリーズハイブリッドシステムが特徴で、アクセルペダルのみで加減速を制御できる「ワンペダル」感覚が新たな乗り味として話題を呼んだ。今や他社製ハイブリッド車との差異化でも強力な武器になったワン…
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供給網とネットがつなぐ全世界、戦時に安息の地はなし
[テクノ大喜利まとめ]ウクライナ危機が変える電子産業のかたち
ロシアのウクライナ侵攻によって、ウクライナの国民はもとより、世界中の多くの企業が大なり小なりの影響を受けている。電子やIT産業の中にも、市場やサプライチェーンの見直しを迫られるところが出てくることだろう。
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「ハイブリッドじゃないと売れない」 日産、営業部門の悲痛な叫び
日産「e-POWER」開発物語(1)
今や日産自動車(以下、日産)を代表する電動化技術となった「e-POWER」。エンジンを発電のみに使うシリーズハイブリッドのシステムで、搭載したクルマの売れ行きも好調だ。だが、ハイブリッド車で後発となる日産にとって、開発は困難を極めた。当時パワートレーンの開発でリーダーを務めた仲田直樹がe-POWE…
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激化するプロセッサー三国志、AMD栄枯盛衰の鍵はFPGAにあり
[テクノ大喜利まとめ]絶好調AMDが挑む3つの戦い
2021年の通期売上高が、前年比68%増の164億3400万米ドルと過去最高を記録した米AMD─。22年も、同社が営むすべての事業で、さらなる成長を見込み、前年比31%増の215億米ドルの売り上げを予想しているという。
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ソニーの自動車事業参入、エンタメ大革命への布石か
[テクノ大喜利まとめ]ソニー、自動車参入後の世界線
ソニーグループ(以下、ソニー)はテクノロジー見本市「CES 2022」において、自動車事業への本格参入を検討していることを明らかにした。2022年春には自動車ビジネスの事業会社である「ソニーモビリティ」を設立。AI(人工知能)・ロボティクス技術を活用したモビリティー体験の進化や提案をさらに加速させ…
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近未来ビジネス飲み込むメタバース、巨大な可能性と懸念が共存
[テクノ大喜利まとめ]メタバースに寄せる期待とリスク
米Facebookが社名を米Meta Platformsに変更して以来、「メタバース」という言葉が一躍トレンドワードとなった。その一方で、メタバースに対する懸念も、早くも聞かれるようになった。
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脱炭素・メタバース・半導体での、イノベーション創出に期待
[テクノ大喜利まとめ]2022年注目の潮流・技術・企業
コロナ禍の2年間、あらゆる業界・業種のビジネス環境は一変し、市場が企業に求める価値や技術、商品は、以前とは大きく変化した。今回のテクノ大喜利では、2022年に注目したい潮流・技術・企業の動きを、様々な分野の回答者に聞いた。
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日本のパワー半導体に迫る危機 事業統合など一刻も早く対策を
[テクノ大喜利まとめ]日本のパワー半導体、本当に強いのか?
日本のパワー半導体は、世界市場の中で高い競争力を持っている─。こう考えている人は多い。実際、英Omdiaの調べでは、2020年のパワー半導体のシェア・トップ10には、3位に三菱電機、5位に富士電機、6位に東芝、7位にルネサス エレクトロニクスと4社も名を連ねている。
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長いトンネルを抜けたルネサス、次の一手が将来を決める
[テクノ大喜利まとめ]ルネサスの明日に向けた通信簿
世界中で戦略物資としての半導体の重要性が再認識され、日本でも半導体産業の再興が望まれるようになった。ただし、話題になるのは台湾TSMCの研究開発拠点の設置や工場建設、米Micron Technologyによる新DRAM工場建設といった海外企業の日本での取り組みが中心だ。
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中国の半導体産業育成、終幕に見えるも実は着実に前進中
[テクノ大喜利まとめ] 破産・紫光集団からみる中国半導体の行方
「中国製造2025」の一丁目一番地ともいえる中国の半導体産業の成長路線─。ところが、ここにきて無謀な巨額投資のツケと米中ハイテク覇権争いの影響が、一気に顕在化してきた感がある。
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意外と多い技術系シニアの転身先、成功の鍵は若手との良好な共存関係
[テクノ大喜利まとめ]令和の“金の卵”、シニア人材の時価
どんな大企業であっても、同じ仕事を続けて定年まで勤め上げることなど、もはや望めない時代になった。特に電子・機械産業では技術やビジネスの変化が激しく、専門性が高い技術を持つエンジニアほど転身に苦慮する傾向が高い。今回のテクノ大喜利では、電子産業の技術畑のシニア人材にフォーカスし、時代が求めるシニア人…
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中国勢がトップの台湾勢に肉薄、Apple部材調達リストを分析
米Appleは2021年5月27日、部材調達リスト「Apple Supplier List」の最新版(2020年分)を公開した。昨年はコロナ禍での混乱で公開されなかったため、2年2カ月ぶりとなる。