全1956文字
PR

 米Facebookが社名を米Meta Platformsに変更して以来、「メタバース」という言葉が一躍トレンドワードとなった。その一方で、メタバースに対する懸念も、早くも聞かれるようになった。今回のテクノ大喜利では、2022年の話題の一つになると思われるメタバースを論じ、市場の見通しを考える際の論点を識者に指摘してもらった。

 メタバースを代表するキラーアプリは、どのようなものになるのだろうか。KDDIの中馬和彦氏は、「現在ネットの世界で最も熱量が高いアプリケーションはライブ配信サービス。メタバースでも、ライブ配信、しかも配信者と視聴者が空間を共有するライブアクトへの応用が主流になるのではないか」とした。立命館アジア太平洋大学の中田行彦氏は、約半分の学生が留学生であるグローバルな大学で教鞭を執る自身の遠隔授業を例に取りながら、「コロナ禍の中、遠隔授業を可能にしたZoomが果たした役割は大きい。ただし、学生同士で小グループを組んで課題を検討するような場面での使い勝手は、やはり対面授業に比べて劣る面がある。メタバースには、Zoomを超える知識創造を促進する場となることを期待したい」とした。

 メタバースは、電子産業のハードウエアの領域に多大なインパクトをもたらす可能性があることを指摘する声も多かった。服部コンサルティング インターナショナルの服部 毅氏は、「半導体産業は過去70年余り、継続的に成長を遂げてきた。成長のドライバーが軍用、メインフレーム、ミニコン、パソコン、デジタル家電、モバイル(スマートフォン)と、時代ごとに次々絶え間なく現れてきたからだ。そして、今後しばらくは、メタバースがけん引することになるだろう」と語っている。元 某ハイテクメーカーの半導体産業OB氏は、「スマホの業界は、消費者の買い替え需要を喚起しながら、持続的な性能進化を要求するアプリを求めていた。メタバースは、スマホ業界が渇望していた、市場を再活性化させる絶好の題材になる」とした。