全713文字
PR

 本号ではアフターコロナ緊急座談会として、日経クロステックの3大分野、IT、先端技術、建設の編集長に集まってもらい、新型コロナによって変わる業界の常識や、今後生まれるサービスや技術について語り合ってもらいました。詳細は46ページからの記事を読んでいただければと思いますが、私が印象に残ったのが、建設の編集長である浅野氏の話です。

 同氏は、住宅設備分野で今後広がりそうなものとして、“タッチレス”をキーワードとして挙げ、音声でコントロールできるエレベーター、体温や心拍、顔色などの健康状態を取得し、健康のアドバイスを送る鏡などを例示しました。これらは電機業界でも以前から提案としてはあるものの、盛り上がらなかったものです。盛り上がらない理由は単純。エレベーターならボタンを押せばいいし、お金をかけてまで鏡に健康を管理してほしいと思う人が少なかったからだと思います。しかし、感染症に対する予防の重要性が上がった今では、「ありかも」と思えます。

 同氏は「住宅内にオフィス空間を持ち込みやすくする間取りや工夫」が必要だとも話しています。「自宅には、子供が勉強する部屋はあっても、親が仕事をするための部屋はないことが多い。在宅が一般化するこれからは、必要に応じてそういう場所が簡単に作れる仕組みが必要になる」というわけです。子供が学校に行けず家におり、親は狭い家で在宅勤務を強いられている今、このニーズを痛感します。

 建設側には物理的な空間を設計・施工できる能力があり、電機メーカーには空間を電子的に制御する技術があります。こんな今だからこそ、両者の知恵を融合させたら、面白い製品やサービスが生まれるに違いない。そう感じた座談会でした。